公明党神奈川県議団

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性同一性障害に関する知識の普及と相談窓口について

谷口 かずふみ(大和市)

質問要旨

性同一性障害は、自分が身体的・社会的にどちらの性別かを認識しながら、心理的に違和感を抱き、強い葛藤を覚え、心の性に合わせようとして生じている適応の障害のことである。
心と体の性が一致しない中で、日常生活や社会制度において、さまざまな精神的苦痛を感じ、生きづらいと感じている人も少なくないことから、性同一性障害について、もっと多くの人に知ってもらう必要があると考える。
性同一性障害については、日常生活の中での悩みなどについて気軽に相談できる場所が必要だが、現在は、市民の自発的な活動として相談を受けている団体はあるものの、行政機関で相談を受けているところはまだ少なく、私の知る限り、本県では川崎市と相模原市がホームページで、専門の相談機関でないと断ったうえで、悩みなどについて伺う窓口を案内しているが、県のホームページでは、窓口案内は見当たらない。
そこで、県として、性同一性障害に関する正しい知識の普及や、わかりやすい相談窓口の案内をすべきと考えるが所見を伺いたい。

黒岩知事答弁

性同一性障害について、お尋ねがありました。
性同一性障害とは、生物学的な性別と、心理的な性別が一致しないため、社会生活に支障がある状態であります。
近年では、ドラマや新聞記事で取り上げられる機会が増え、性同一性障害についても、徐々に知られてきたのではないかと思います。
また、平成15年には「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が制定され、一定の条件を満たせば、家庭裁判所の審判を経て、法令上の性別を変更することができるようになりました。
その一方で、性同一性障害について、今でもインターネット上で、様々な誹謗・中傷が掲載されるなど、十分な理解が進んでいるとはいえません。
県は、これまでも、人権尊重の見地から、性同一性障害の方が、会社や学校などにおいて、偏見や差別意識から不利益を受けることのないよう、人権啓発冊子を作成し、正しい知識の普及・啓発に努めてまいりました。
また、相談に関しては、例えば心の葛藤については精神保健の面から、児童・生徒については教育の面から、それぞれの窓口で対応してまいりましたが、性同一性障害の相談ができる窓口として、必ずしも明らかになっておりませんでした。
そこで、今後は、県のホームページなどで正しい知識・情報を改めて発信するとともに、性同一性障害について相談を受けられる窓口を一覧にしてお知らせするなど、わかりやすくご案内できるよう工夫をしてまいります。

要望

性同一性障害の相談体制については、今後、ホームページ等で正しい知識の普及、そして、何処に相談をしたら良いかということを検証していただくという答弁をいただきありがとうございました。
ホームページで「神奈川県」、「性同一性障害」と検索しても相談窓口が出てこないので、どこへ相談に行って良いかわからないという声を伺っている。
そういう意味で、ホームページをしっかり整備し、検索すればトップに出てくるようなつくりも含めてやっていただきたい。
そして、長期的には、専門的な相談も受けていただけるような、そういう体制も作っていただきたいと要望する。