公明党神奈川県議団

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がん対策について(1) 県立がんセンターにおけるがんワクチンセンターの進捗状況について

渡辺 ひとし議員(藤沢市)

質問要旨

昨年、新しいがんセンターがオープンし、本年 4 月に同センター内にがんワクチンセンターが設置された。
がんセンターがワクチン療法の臨床研究に取り組んでいくことは、がんワクチン療法の進歩、薬事承認に寄与するものと期待している。
すでに、研究の核となる医師を確保し、札幌医科大学等からワクチンの提供を受ける予定であり、臨床研究に必要な業務手順の作成、治験審査委員会における承認など、投与に向けた準備が進められている。
先日、がんセンターでがんワクチンの臨床試験が開始されるとの発表があり、合計 30 の症例を集めるとのことだが、多くのがん患者ががんワクチンによる治療を心待ちにしている中では、可能な限りより多くの症例への取組が望まれる。

そこで、がんワクチンセンターについて、投与の拡大や今後のスケジュールなど、どのように進めていくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

がんワクチンセンターでは、本年 4月の開設後、わずか5か月間で準備を終え、この9月から臨床試験を開始します。
今回は、治療の難しい膵がんなどを対象として、 3種類の臨床試験を行うこととしており、本日、9月11日から、協力いただける患者さんの募集を始めました。
患者さんの募集については、記者発表やがんセンターのホームページへの掲載のほか、県内病院への依頼、全国的な臨床研究のネットワークの活用などにより、患者さんや医療関係者に広くお知らせします。
今回スタートした臨床試験は、将来的な薬事承認を目指して行うものです。
そこで、投与の拡大についてですが、薬事承認に必要な臨床試験は、少人数を対象とした段階を経た後、より多くの患者さんを対象とした段階に進みます。
がんセンターの状況は、 30例程度の少人数を対象とした試験段階であり、ワクチンの有効性や安全性を確認し、良い結果が得られれば、次の段階に進むこととなります。
また、肺がんなど、対象となるがんの部位についても、順次、投与を広げていく予定です。
今後のスケジュールですが、少人数を対象とした今回の臨床試験については、 2年から5年程度の期間を見込んでいます。
多くの患者さんが、がんワクチン療法に期待していますので、安全性に配慮しながら、一日も早く薬事承認を取得できるよう、県として引き続き支援してまいります。

要望

がんワクチンセンターの進捗について、今の少人数で、 2年から5年かかるという答弁がありました。
専門性の問題もあるかと思いますけれども、県民が期待しているのは、いち早くがんワクチンが承認されることであり、県内どこの病院に入院しても、がんワクチンの投与が受けられることであります。そのための取組の加速化を、強く望むところであります。
さらには、患者の方々の中には、一刻の猶予もない状況の方々も、多く存在しておられます。それらの方々は、臨床試験の段階であっても、早くがんワクチンを投与してもらえないかと望んでおられます。
症例の拡大に、ぜひ、先ほどもご答弁いただきましたが、さらに速やかに取り組んでいただきたいことを、要望いたします。