電子母子手帳の今後の展開について
西村 くにこ 議員(川崎市川崎区)
 質問要旨
 「マイME-BYOカルテ」の利活用の中で一番注目しているのは、9月に実証が始まった、子どもの健康情報を記録できる電子母子手帳である。本県には現在、約17万4千人の外国籍県民が生活しているが、出産・子育ての情報が必ずしも十分に伝わっているとは言えず、予防接種の機会があることを知らない者もいると聞いている。本県が電子母子手帳のアプリの取組を進め、外国籍県民にも電子母子手帳をより身近に利用してもらえれば、さらにその有効性が高まる。また、戦後の混乱期に日本で誕生した母子手帳は、現在世界30か国以上に広がっていると聞いている。経済発展が続き、若年層の多いアジアの国々においても、母と子をつなぐ絆として役立つものと期待される。
 
 そこで、グローバルな展開を推進しているヘルスケア・ニューフロンティアの観点から、今後、電子母子手帳の取組をどのように進めていくのか、所見を伺いたい。


 知事答弁
 県では、日々の健康情報やお薬の情報を、生涯にわたって収集・蓄積する「マイME-BYOカルテ」の普及を図っており、本年9月からは、電子母子手帳アプリとマイME-BYOカルテを連携させる取組みを開始いたしました。
 この取組みにより、予防接種歴などの出生時からの情報が、例えば、お子さんが大人になっても、マイME-BYOカルテを通じて確認できるなど、生涯を通じた健康情報を蓄積することができます。さらに、子育ての記録が簡単にでき、市町から予防接種の情報が届くなどのメリットもあります。
 現在、11の市町と協働して電子母子手帳の取組みを進めているところですが、今年度中にさらに2市が導入する予定となっています。
 今後、この取組みをさらに広めていくため、すでに導入している市町を含めた県内23の市町とワーキンググループを設置して、導入に向けた意見交換を行っています。
 電子母子手帳のメリットを積極的にPRするなど、さらなる普及拡大を図り、県内全域に広めていきます。
 そうした中で、出産・子育ての情報を必要としている外国籍県民の方々にも、積極的に電子母子手帳を活用していただきたいと考えています。
 現在の電子母子手帳には、英語や中国語など5か国語に翻訳する機能が備わっていますが、今後、専門家等の意見を伺いながら、外国籍県民の方にとっても、より使いやすいものになるよう、検討していきます。
 また、日本発の「母子健康手帳」については、JICA・国際協力機構等がアジア、アフリカの国々で、その普及に向けた取組みを進めていると承知しています。
 そうした国々の一部では、スマートフォンの普及が急速に進んでおりますので、本県が協力関係を構築しているWHO・世界保健機関とも連携を図りながら、マイME-BYOカルテを活用した「電子母子手帳」の取組みを、神奈川モデルとして、世界に向けて積極的に発信してまいります。

 要望
 電子母子手帳の今後の展開について、たいへん力強い答弁をいただき、ありがとうございます。
 生まれてから、というよりは、生まれる前からのいろんな情報が、その人の健康にも寄与できるし、これは何と言っても、ビッグデータとしても、たいへん重要な意義があると思います。
 日本発の母子健康手帳が、アジアやアフリカの子どもたちの健康に寄与してきたように、今度は、本県発の電子母子手帳が世界の子どもたちの命を守り、あるいは社会に寄与できるビッグデータを有することができれば、という大きな希望を持っているところです。
 但し、母子健康手帳というのは、国が認めているものは紙ベースのもの、なんだそうでして、今後は、その省令事項を網羅するなど、精度を高めて、本県の電子母子手帳が、国に対しても、認めていただけるように努めていただけますよう、要望させていただきます。