持続可能な開発目標(SDGs)の達成について
  (1) AYA世代のがん対策の推進について
赤井 かずのり 議員(平塚市)
 質問要旨
 思春期や若い世代のことを、その英訳の頭文字を取って「AYA世代」と称しており、この世代のがん患者への対応の必要性が注目されている。県では、国が今後策定する第3期基本計画も踏まえて、来年度中に「神奈川県がん対策推進計画」を改定する予定だが、計画改定に当たっては、学業や仕事、結婚、出産といった問題に直面するAYA世代のがん対策も大事な視点である。
 AYA世代のがん対策の推進は、2015年9月に国連で採択された「SDGs」の「誰一人取り残さない」という理念にも合致する。

 そこで、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念からも、次代を担うAYA世代のがん対策について、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

 ※SDGs…Sustainable Development Goalsの略語。持続可能な開発目標。
     2015年9月の国連サミットで採択された。
 ※AYA…Adolescent and Young Adult の略語。
     15歳〜30歳前後の思春期・若年成人。

 知事答弁
 若くしてがんになった方は、治療中や治療後に進学や就職、結婚や出産など、様々な人生の節目を迎えることから、病気や治療だけでなく、生活全般にわたる不安や悩みを抱えることが多いと認識しています。
 こうした不安や悩みは、がんの種類や年齢、患者の生活環境などにより様々ですので、個々のニーズに応じて適切に対応し、社会全体で支援する必要があります。
 現在、県内のがん診療連携拠点病院と神奈川県がん診療連携指定病院にある「がん相談支援センター」では、がん専門相談員が、AYA世代を含むがん患者や家族からの、がんやそれに付随するあらゆる相談に対応しています。
 相談員だけでは解決できない問題も、例えば、仕事に関しては社会保険労務士やハローワーク、妊娠や出産に関しては専門的な対応が可能な病院といったように、患者の状況や希望に応じて、適切に専門家につないでいます。
 また、県立こども医療センターでも「小児がん相談支援室」を設け、病気や治療のこと、学業や就労のことなど、小児がん患者や家族からの相談に幅広く応じています。
 さらに、こども医療センターは、小児がんの患者や経験者を診療する県内医療機関、県及び政令市と「神奈川県地域小児がん医療提供体制協議会」を立ち上げました。
 ここでは、小児がんの医療連携や相談体制、長期フォローアップ等の検討を行うとともに、入院患者への学習支援等、患者支援の取組みについて情報共有しています。
 現在、国では、平成27年12月に策定した「がん対策加速化プラン」に基づき、AYA世代固有の課題を明らかにし、対策を検討するため、AYA世代のがん医療等に関する実態調査や研究を進めているところです。
 県では、こうした調査結果等を踏まえ、AYA世代のがん対策について、来年度に改定予定の「神奈川県がん対策推進計画」への位置づけを検討していきます。
 今後もAYA世代をはじめ、がん患者の悩みや不安を少しでも解消し、安心して治療や治療後の生活に向き合うことができるよう、引き続き取り組んでまいります。

 要望
 AYA世代のがんについては、先日も知事答弁で小児がん、重粒子線治療の研究チームを立ち上げるという話があり、感謝申し上げる。早期治療開始ということで、ぜひとも早急な対応をお願いしたいが、AYA世代のがん患者の対策委員会の立ち上げや、がん経験者の懇談会、これらも検討していただきたいと思う。
 さらに小児がんについての重粒子線適用については、実は平成26年12月の第3回定例会で西村議員が提案している。
 いずれにしろ、それが今まで2年間なかったというのは、非常に驚きである。ぜひ、早く進めていただきたいと思う。