誰もがいきいきと働ける共生社会の実現について
 (2) がん治療と仕事の両立について
煖エ みのる 議員(横浜市港南区)
 質問要旨
 近年は、医療の進歩により、仕事を続けながらがん治療を受けることも可能になっている。しかしながら、がん患者の治療に関する正確な知識や、勤務する企業のサポート体制の不十分さなどから、がんと診断された早い段階で離職する者も多い。県では条例や推進計画に、がん患者等に対する就労支援を位置づけ、相談事業など継続就労の支援に取り組んできたが、東京都では表彰や助成といった事業主が治療と仕事の両立に積極的に取り組めるような事業を行っていると聞いており、本県においても参考にしながら取組の充実を図っていくべきと考える。

 そこで、今年度末に「神奈川県がん対策推進計画」の改定が予定される中、がん患者の就労促進に向けて、「がん治療と仕事の両立」について、今後、県としてどのように取り組んでいこうとしているのか、所見を伺いたい。


 知事答弁
 がん治療と仕事の両立は、患者にとっては、経済的負担の軽減や生きがいにもなりますし、事業者にとっても、人材の確保や従業員のモチベーションといった面でメリットがあります。
 これまで、県では、がん患者が専門的な助言を受けられるよう、がん診療連携拠点病院において、社会保険労務士による相談を実施してきました。
 また、医療従事者や事業者に対しては、研修会やセミナー、リーフレットなどを通じて、がん患者の就労についての理解と取組みを求めてきたところです。
 しかし、県の調査では、がん患者が利用できる療養休暇や、短時間勤務の仕組みがない事業所が約2割あり、特に従業員20人未満の事業所では約4割であることから、今後、小規模事業者への働きかけが重要と考えています。
 そこで、今年3月、県とがん対策の推進に関する協定を結んでいる保険会社の社員のうち、県指定の研修を修了した方を「がん対策推進員」として認定する仕組みを始めました。
 この研修を通じ、がん治療と仕事の両立の重要性について、十分に理解していただいた上で、推進員の方々が個別に事業所を訪問して、きめ細かな普及啓発を行っていただくこととしています。
 また、現在、国が策定を進めている「第3期がん対策推進基本計画」には、国の取組みとして、企業に対する表彰制度の検討や、助成金等による支援が盛り込まれる予定です。
 がん治療と仕事の両立には、事業者の理解と協力が不可欠ですので、こうした国の動きも注視しながら、事業者が前向きに取り組んでいただけるような方策を検討し、実行可能なものについて、今後改定する県計画に位置づけ、しっかりと取り組んでまいります。

 要望
 がん治療と仕事の両立について、国の方向性を見てということで答弁がありましたが、東京都では既に表彰制度、さらに企業への助成制度といったことを始めており、スピード感がある感じがします。
 本県も国の動向を見るということではなくて、国に要望をしていくような積極的な施策の展開を強く要望いたします。