公明党神奈川県議団

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視覚障害者に対する情報提供について

藤井 深介 議員(横浜市神奈川区)

質問

点字を利用できる方は約30万人の視覚障害者のうち約1割と言われている。視覚障害者に対して、文書やパンフレットなどによる行政情報を確実に提供するため、点字や音声テープなどによる支援に加えて、新たな情報支援機器として開発された「音声コード」及び「読み上げ装置」を活用することは、有効な手段である。
静岡県では、情報のユニバーサルデザインの一つとして、印刷物などに音声コードを添付し、1つの紙媒体で、音声情報を発信していく取組を進めており、東京都でも、全都立病院で薬の説明書に音声コードを添付するシステムを導入したと聞いている。
一方、本県では、音声コードの添付については、具体的な取組は進んでいないと聞いている。
そこで、視覚障害者への情報提供をより一層推進するため、まずは、県職員向けの研修会を開催するとともに、生活に関わりの深い保健福祉分野等のパンフレットやチラシ、通知などから音声コードを順次取り入れていくべきと考えるが、所見を伺いたい。

知事答弁

次に、視覚障害者に対する音声コードを活用した情報提供についてのお尋ねでございます。
視覚障害者の方が自立した生活を送り、社会へ参加していくためには、情報の点字化のほか、テープやCDへの録音等による音声化等、様々な手段を活用して、情報のバリアフリー化を進めることが必要であります。
本県では、現在、視覚障害者の方のニーズに応じて、パンフレットや会議資料、通知等の行政情報について、点字化して提供しているほか、神奈川県ライトセンターでは、テープやCD録音による音声化により提供できる体制をとっています。
音声コードにつきましては、県の障害福祉分野では、すでに「神奈川県障害者計画」の概要版や、視覚障害者の方への通知文に、音声コードを添付しているほか、会議や研修会の資料のご要望があった場合に、対応しています。 
この音声コードは、記録できる文字数が800文字以内といったことや、写真やグラフ、図表などはそのままでは対応できないなどの制約はありますが、点字を読むことができない視覚障害者も、読み上げ装置を使って、簡単に、情報を音声化することができます。
そこで、今後は、障害当事者の声をお聞きしながら、生活に関わりの深い保健福祉分野の中で、どのような行政情報を音声コード化することが必要であるのか検討してまいります。
そのうえで、職員に対して、具体的な作成方法に関する研修を行うとともに、できるところから順次、音声コードを必要とする視覚障害者への情報提供を進めてまいります。

要望

音声コードの件ですが、これから様々な形でこの音声コード普及に向けて頑張っていただくというのは、非常にありがいたいことですので、是非それをやっていただきたいのですが、基本的な考え方として、先ほど知事もご答弁されていましたが、800字という制約があるのですが、実は800字というのは、ある意味ではかなりの量だと思っております。まったく視覚障害者の方で、特に先ほども申し上げました中途失明者の方にとって、いきなり情報が一切遮断されるわけですから、それからいきますと、この800字というのは意外と情報量としては、本当に多い量にも匹敵すると思います。例えば、今、ツイッターもそうですけど、あれだけの量でも真意が伝わるところもありますので、この800字というのを少ないと、逆に見ないでいただきたいと思っています。そういった意味で、これから、また新たな形で、この音声コードの機械もそうですし、様々発展もしていくと思いますので、そのスタートラインということで、是非、これからさらに県内で普及、特に県の方からスタートさせていただきたい、とご要望申し上げます。