公明党神奈川県議団

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交通事故対策について

藤井 しんすけ 議員(神奈川区)

質問要旨

県内の交通事故発生件数及び負傷者数は12年連続で減少しており、昨年の死者数も179人と、ピークの4分の1以下に減少し、県警察を中心とした積極的な交通安全対策の成果であると承知している。
一方、二輪車や高齢者が関係する交通事故は、死者数が昨年から増加に転じており、二輪車及び高齢者に対する交通安全対策が急務である。
二輪車に対しては、交通安全教育の充実や交通指導取締りの強化が重要であるが、道路そのものを交通事故が発生しにくいものに改良していくことも必要である。道路整備に関しては、道路管理者の分野であることは十分承知しているが、県警察も、交通事故を防止するための道路環境づくりに取り組むことが、交通事故の更なる減少に資すると考える。
また、高齢者に対しては、高齢歩行者を対象とした交通安全教育はもちろんのこと、高齢者以外にも、高齢歩行者を交通事故から守る意識を高める必要がある。
そこで、二輪車事故を防止するための道路環境づくりについて及び、高齢歩行者の交通事故防止対策について、所見を伺います。

警察本部長答弁

2点のご質問に、お答えをいたします。  まず、二輪車及び高齢歩行者の交通事故防止対策ですが、昨年、県内で発生した二輪車事故は、発生件数、負傷者数は減少したものの、なくなった方は1人増加して59人となり、また、交通事故死者全体に占める割合は、約33パーセントとなり、いずれも全国ワースト1位でありました。
このため、県警察では、二輪車事故防止対策を、重点対策の一つに掲げ、交通指導取締りや交通安全教育を推進するとともに、道路管理者と連携して、道路環境の改善に取り組んでいるところであります。
具体的には、平成23年度から平成24年度にかけて、40路線55カ所の道路環境の改善を行い、そのうち13路線17カ所においては、車線の幅員を狭くして、二輪車のすり抜け走行の抑止に取り組んだところであります。
県警察と致しましては、今後も、道路環境の改善の必要性が認められる路線について、道路管理者と協議を進め、事故が発生する前に、先行的に対策を進めて参ります。
次に、昨年、県内において交通事故により、死亡、または負傷された高齢者は5,339人で、このうち歩行中に事故に遭われた方が全体の約29パーセントを占めております。
特に、亡くなられた高齢者は、前年より5人多い59人となり、このうち歩行中の方が45人で、高齢死者全体の約76パーセントを占めております。
こうした事故実態を踏まえ、県警察では、高齢歩行者をはじめとする高齢者事故防止対策についても、重点対策の一つに掲げ、交通安全教育や啓発活動等に取り組んでいるところであります。
具体的には、県教育委員会と連携し、高校生が高齢者福祉施設等を訪問して交通安全に関する寸劇などを行う「スタートかながわ」を積極的に推進するとともに、事故防止に必要な動作を取り入れた高齢者向けのエアロビックである「トラビック」の普及に努めております。
また、高齢者宅を訪問してのワンポイントアドバイスや危険箇所に関する情報の提供、反射材の着用促進の働きかけ等を積極的に行うことにより、高齢歩行者を交通事故から守るための意識付けを図っております。
県警察と致しましては、今後も、関係機関・団体、交通ボランティア等と緊密に連携して、地域ぐるみの交通安全教育や啓発活動の充実、強化に取り組んでまいります。