公明党神奈川県議団

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精神障害者に対する「神奈川県重度障害者医療費助成制度」の適用について

渡辺 ひとし 議員(藤沢市)

質問要旨

重度障害者医療費助成制度については、5つの県が、既に精神障害等級2級まで対象を拡大している。また、県内市町村の状況としては、6市町が精神障害等級2級まで、対象を拡大しており、地域間で支援の内容に格差が生じていることから、各市町村の足並みが揃うよう制度の見直しに取り組む必要がある。

また、身体・知的障害者に対しては、バス運賃の割引制度がある一方で、精神障害者に対しては、横浜市、川崎市を除く県域では割引がない状態が続いており、早急に改善する必要があると考える。


そこで、重度障害者医療費助成制度について、対象を精神障害者等級2級へ拡大するべきと考えるが、この制度の見直しに関し、市町村との検討の場を設けることについて、所見を伺いたい。また、精神障害者へのバス運賃の割引を実施することについて、所見を伺いたい。

知事答弁

まず、重度障害者医療費助成制度につきましては、平成24年度に重度の精神障害者1級を対象とする制度の見直しを行い、市町村に実施するよう働きかけを行ってきました。

その後、順次拡大され、本年4月にようやく、すべての市町村で実施されるようになりました。

そうした中で、助成制度のさらなる見直しについては、実施主体である市町村の財政負担や、他の重度障害との関連などの検討が必要であります。

そこで、まずは市町村との検討の場を設け、制度の様々な課題について協議してまいります。

次に、精神障害者のバス運賃割引についてです。

県内には、路線バス事業者が25社あり、これらの事業者により構成されている神奈川県バス協会に対して、これまでも要請を行っています。また、国に対しても、関係機関へ働きかけるよう要望してきたところです。

しかし、バス事業者によっては、採算の取れない路線を抱えるなど経営状況も厳しく、要望には応じていただけない状況が続いています。

来年4月に、障害者差別解消法が施行されることを契機に、障害者間の不均衡をなくすことについて、バス事業者にご理解をいただけるよう、改めて要請してまいります。

再質問

精神障害者のバス運賃の割引について伺います。

精神障害者については、過去においては外見から障害が分かりにくいということから、本人であることが確認できないということによって、各種の公共交通機関において運賃の割引が進まなかった、こういう状況があります。

しかし、平成18年10月に精神障害者保健福祉手帳が改正されて、写真を貼付することとなって、身体障害者、知的障害者と同様の手帳となったことから、バス事業者において他の障害者と同じように、バス運賃の割引を実施することが可能となっています。

しかしながら、それ以降長い時間が経っていますが、未だ県域ではバス運賃の割引が導入をされていません。

この点につきましては、加速的速やかに、精神障害者に対するバス運賃の割引を導入すべきと考えますが、例えば平成29年4月には、消費税の10%の引上げが予定されているなかで、バス事業者においても運賃等の改正を検討することも考えられます。

こうした機会を捉えて、精神障害者への割引を実施するよう、県からバス協会に対して、先ほど御答弁のなかにありました、例えば財政的に厳しい、こういうバス事業者に対して、県費による助成を含めて、具体的な提言を行って前に進めていくべきと考えますが、知事の所見を伺います。

再質問による知事答弁

精神障害者のバス運賃の割引につきましては、議員のご提案、とっても重要なご視点だと思います。

かつては本人確認できなかったけれども、今は写真で確認できるようになっているんだということ。

しかも、消費税引上げのタイミングでどうだということ。

こういったことは貴重なご提案と思いますので、こうした視点も踏まえて、今度の要請には臨んでいきたいと考えております。

要望

何点か要望を申し上げたいと思います。

また、今の再質問については、今言ったタイミングだけのご提案ではなくて、県の財政支援についても提言させていただきましたので、それを踏まえて前向きなご検討をお願いしたいと思います。

更に重度医療費助成制度の対象拡大については、「協議の場を設ける」とのご答弁をいただきました。

一歩前進のご答弁と思いますが、それについては様々な市町村の考え方もあると思いますので難しい面もありますが、県としては、その場での検討にあたっては前向きな姿勢で、ぜひ臨んでいただきたいと強く要望させていただきます。