公明党神奈川県議団

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薬物依存対策プログラムの普及について

渡辺 ひとし 議員(藤沢市)

質問要旨

国では薬物依存症に関する専門的な相談支援や関係機関・依存症者の家族との連携等を試行的に開始するため「依存症治療拠点機関設置運営事業」を開始し、依存症治療拠点機関として、本県では県立精神医療センターが指定を受けた。

センターは、薬物の再使用の予防に重点を置いたスマープ(SMARPP)という物質使用障害治療プログラムを作成し、成果をあげている。この取組を県内の多くの医療機関に普及していくこと、また、再乱用防止という観点では、民間団体との連携した取組も、薬物依存症者への支援の充実につながると考える。


そこで、薬物依存症者への支援を充実するためには、薬物依存に対応できる医療機関を増やしていくとともに、民間団体など関係機関との連携を図ることが重要であると考えるが、依存症治療拠点機関が指定されたことを踏まえ、今後、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

保健福祉局長答弁

薬物依存症は、薬物にのめりこみ、薬物摂取の衝動を抑えられなくなる精神疾患です。

自分の状況を認識できず、治療開始が困難であること、また、治療を開始しても、再使用の可能性が高いという特徴があります。一方、適切な治療と支援により回復が十分可能な病気です。

県立精神医療センターは、患者が自分の状況に気づき、再使用の予防に役立つ、スマープ(SMARPP)という独自の治療プログラムを開発し、先進的な取組みを行ってきました。

また、昨年10月に、国から、全国に5つある「依存症治療拠点機関」の一つに指定され、患者やその家族への専門的な相談支援、精神科医療機関等への助言・指導などの取組みを強化しています。                     

患者への支援・再使用防止という点では、スマープを、精神医療センターから他の医療機関へ拡大することは、非常に重要な取組みです。

そこで、この10月に、精神科が置かれている県内全ての病院や、薬物依存者を支援する民間団体を対象に、スマープの内容や効果について詳しく紹介する研修会を開催いたします。

また、再使用の防止のためには、退院後の日常生活の中で継続的な支援を行なうことも重要です。

このため、ダルクなど経験豊富な民間の患者支援団体とも積極的に連携してまいります。

今後も、県、医療機関、民間団体が相互に連携し、薬物依存者の支援の充実に努めてまいります。

要望

スマープは現在、精神医療センターの対応になっています。できれば、多くの医療機関が対応できるように、二次医療圏に一つ程度こういう機関が展開されることを要望させていただきたいと思います。