公明党神奈川県議団

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貧困対策について

谷口 かずふみ 議員(大和市)

質問要旨

厚生労働省の発表によれば、日本の高齢者の5人に1人が貧困ライン以下の所得で苦しい生活を強いられている。また、子どもの6人に1人が貧困状態にあり、先進20カ国のうち、4番目の高さにあることが明らかになった。高齢者や子どもの貧困問題だけでなく、世代間格差や中間層の貧困化、非正規雇用の低賃金、女性の貧困など、貧困の問題はあらゆる世代に及んでいる。

その対策には、所得や雇用、住まいなど、部局横断の連携が必要であり、貧困に苦しんでいる方々を支援する福祉関係者やNPO法人をサポートする取組も重要である。


そこで、本県における貧困対策について、今後、どのように取り組んでいくのか、また、貧困対策には、子どもの貧困対策をはじめ、雇用、住まいなど関係部局が連携して取り組む必要があると考えるが、併せて所見を伺いたい。

知事答弁

県内に福祉事務所を設置する自治体では、本年4月に施行された生活困窮者自立支援法に基づき、生活に困窮している方のための自立相談支援窓口を開設しています。

この窓口には、本年度上半期で新規相談件数は約8千件、月平均で1千件強の相談が寄せられており、相談員による家庭訪問をはじめ、ハローワークへ同行するなどの寄り添い型支援を実施し、新規就労につなげるなどしています。

私は、生活困窮者の問題について、対話の広場などを通じて、県民の皆さんの声に直接耳を傾けてきました。

その中で、県や民間団体が支援策を用意しているが、最も必要とする人にその情報が届いていない、といったご意見を頂戴しました。

制度開始から半年、自立相談支援の取組みは徐々に滑り出しているものの、支援を求める方につなげ、複雑多岐にわたる相談を受け止めていくためには、相談体制を更に充実・強化する必要があります。

そこで、生活に困窮している人が身近なところで支援の仕組につながるよう、コンビニなどにチラシを配架して相談窓口を周知するとともに、出張相談などを実施していきます。

また、相談員の資質向上のため権利擁護や年金などを学ぶ専門的な研修を行います。

さらに、民間団体等の支援活動をサポートするため、インターネットによる相談窓口や支援の仕組みなどの情報提供も、より充実していきます。

次に、関係部局の連携についてですが、生活困窮者は仕事や住まい、人間関係など様々な課題を複合的に抱えています。

これまでも、部局横断的に実態把握や情報共有を行った上で、困窮者支援の現場では、県の機関に止まらず、ハローワークや市町村など関係機関と連携して取り組んでいます。

引き続き、具体の相談事例の傾向も踏まえ、関係部局がしっかりと連携して、困窮者に寄り添った支援を行ってまいります。