公明党神奈川県議団

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ヘルプマークの普及啓発について

谷口 かずふみ議員(大和市)

質問要旨

県内の鉄道の駅や車内で、ヘルプマークのポスター等を見かけるようになったが、県民には十分に知られていないと感じている。実際、知的障がい者が、ヘルプマークを付けていたのに、病院やコンビニエンスストアで、誰からも何の配慮も受けなかったことがあると聞いた。
 知的障がいや内部障がいのように、外見から障がいが分からなくても、困ったときに援助や配慮が必要なことは、他の障がい者と同様である。
 何の配慮もされず、本人が我慢を続けた結果、体調を崩したり、場合によっては生命に危険が及ぶ可能性もある。県は、より多くの県民にヘルプマークの意味を知ってもらい、マークを付けた方に声をかける、席を譲るなど必要な行動を起こす方が増えていくよう、新しい啓発用品も検討しながら、一層普及に努力してもらいたい。

 そこで、県のヘルプマークの普及啓発に関するこれまでの取組の成果と、今後の取組について伺いたい。

知事答弁

ヘルプマークの普及啓発は、外見から分からなくても、心臓や腎臓など身体の内部に障がいがあり、配慮が必要な方が安心して外出し、社会参加を進めるために、大変意義があります。
 本県では、ヘルプマークを必要とする方が、マークを身につけてもらえるよう、今年4月までに、合計で1万9千個のマークを配布しました。
 同時に、マークをつけている方に声かけなどの配慮をしていただけるよう、県のホームページでマークの趣旨をお知らせするとともに、啓発用のポスターを市町村に配布するなど周知を進めてきました。
 また、電車やバスなど、交通機関各社にご協力をいただき、優先席付近にマークの趣旨を表したステッカーが掲示されるようになりました。
 さらに、昨年8月に開催された「かながわハイスクール議会」で、「多くの高校生はマークを知らない」という指摘を受けましたので、県内の高等学校にもポスターを配布し、周知に努めました。
 しかし、当事者の方からは、ヘルプマークをつけていても配慮を受けられなかったという声を依然としていただいており、マークの周知をさらに進めていく必要があります。
 そこで、今後は、障がい者が訪れる機会の多い福祉施設、病院やコンビニエンスストアなどに、ポスターの掲示や従業員等への周知を進めていただくよう、依頼していきます。
 また、より多くの方にヘルプマークを理解していただけるよう、ポスター、チラシに加え、さらに効果的な啓発物品の作成も検討します。
 あわせて、民間事業所において障がい者への理解と適切な配慮を進めるうえで中心的な役割を担う「心のバリアフリー推進員」の養成研修で、マークをつけた方への対応方法を学んでいただくようにしていきます。
 県は、こうした取組みにより、外見からは障がい者であるとわかりにくい方も、社会参加を妨げられることなく、その人らしく暮らすことができる地域社会づくりをしっかり進めてまいります。

要望

このヘルプマークが導入され、私も多くのところで、喜びの声を聴いています。
 その一方で、残念ながらつけているけれども、配慮をしてもらえなかったという声も多く聞かれています。
 そのため、本日の答弁では、今後は福祉施設、病院やコンビニエンスストアなど、新たに交通事業者以外でも、ポスターの配布や、従業員への周知もしていただけるとのことで、ありがたく思っていますが、実効性があるようにしっかりと進めていただきたいと思います。
 また、効果的な啓発物品も検討していくとのことですが、例えば、実際使われる方なのか、普及啓発のためなのかという点を検討する必要はありますが、Tシャツなども検討の中に入れていただければと思います。