公明党神奈川県議団

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SNSを活用したいじめ相談について

佐々木 正行議員(相模原市)

質問要旨

9月に、県教委において、SNSを活用したいじめ相談が試行的に実施されたが、いじめ、交友関係、性格の悩み等、様々な相談が寄せられたとのことである。SNSを活用した相談窓口は、電話相談に比べて気軽に行えることから、子どもたちのニーズがあると言われているが、一方で、SNSによる相談は、文字のみによるやり取りになるため、言いたいことがしっかり伝わるのかという課題もあると聞く。
 しかしながら、若者のコミュニケーション手段としてSNSが圧倒的な割合を占めるようになっている現状を鑑みれば、SNSを活用した相談体制の構築が必要と考える。
 そこで、今回実施したSNSを活用したいじめ相談の実施結果をどのように捉えているのか、また、その上で、SNSを活用した相談体制の構築について、今後どのように対応していく考えなのか、所見を伺いたい

教育長答弁

県教育委員会では、これまで、いじめや不登校など、子どもや保護者の方の様々な悩みについて、総合教育センターに設置した24時間電話相談等により、対応してきました。
しかしながら、若い世代では、コミュニケーションの手段として、電話に比べて、LINEなどのSNSの利用が、多くなってきているのが実情です。
こうしたことから県教育委員会では、この9月上旬から2週間、県内の公立及び私立の中学校・高等学校などから抽出した、101校の約5万8千人の生徒を対象に、試行的にLINEを活用したいじめ相談を実施しました。
その結果、183件の相談がありました。「冷やかしや、からかいを受けた」「無視される」などのいじめに関する相談の他、交友関係や性格の悩み、学校や教員の対応など、様々な相談が寄せられました。
また、相談後に行ったアンケート調査では、「今回の相談は役に立った」「電話より相談しやすかった」「また相談したい」という回答が、いずれも8割以上にのぼるなど、相談した生徒が、SNSの活用を高く評価していることがわかりました。
一方で、SNSの文字情報のみで、相談者の気持ちを汲み取ることができるスキルを持った相談員の確保や、緊急の場合に、電話相談に切り替える対応方法など、いくつかの課題も見えてきました。
SNSを活用した相談は、こうした課題もありますが、私としては、いじめの認知件数が増え続ける中で、アンケートに寄せられた、SNSなら気軽に相談できる、自分の悩みを大人に伝えることができる、という子どもたちの思いを、大切にしたいと考えています。 今後、国の動向も注視しながら、今回の試行結果をもとに必要な検討を加え、来年度のSNSを活用した効果的な相談体制の構築に向け、取り組んでまいります。