公明党神奈川県議団

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SDGs推進に係る市町村との連携・協力について

赤井 かずのり議員(平塚市)

赤井議員質問

 SDGs先進県である神奈川県は、県内の市町村でSDGs推進の機運を広げ、連携・協力を図るべきと考える。しかし、SDGsの推進こそ地方創生に繋がるとの意識について、県内市町村には温度差がある。国連や県では、SDGsの普及啓発に向けたチラシ等を作成しているが、市町村も、こうしたリーフレット等を活用し、住民にSDGsを浸透させていく必要があると考える。
 SDGsは世界共通の目標であり、「誰一人取り残さない」という考え方をとっている。県民にSDGsが浸透し、自分事としてもらうには、県だけではなく、それぞれの市町村における取組が必要であり、そのためには、県と市町村の連携・協力が欠かせないと考える。

 そこで、県内市町村のSDGsの取組状況をどのように受け止めているのか、また、SDGsの推進にあたって、市町村とどのように連携・協力していこうと考えているのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 本県では、「SDGs全国フォーラム2019」を1月30日に、1,200名を超える方に参加いただき、熱気あふれる中、開催しました。
 このフォーラムの中で、自治体が、SDGsを地域から官民連携で推進する「SDGs日本モデル宣言」を発表し、93の自治体、そして県内すべての市町村に賛同いただきました。
 これは大変心強い動きと受け止めておりまして、このフォーラム、宣言をきっかけとして、県内市町村でSDGsの取組が広がることを大いに期待しています。
 SDGsの推進に向けては、これまでも様々な場を通じて、市町村長に私から直接呼びかけてきましたが、県民の皆様に広くSDGsに触れていただくためには、市町村との一層の連携・協力が欠かせません。
 そこで、まずは、国が進める「SDGs未来都市」にできるだけ多くの市町村が提案し、選定されるよう、先行する「SDGs未来都市」の取組事例に関する情報提供や県職員を派遣した勉強会の実施など、提案にあたってのサポートを行います。
 そして、「SDGs未来都市」の提案事業に具体的に取り組む市町村に対しては、市町村自治基盤強化総合補助金による財政支援を行う予定であるほか、企業・大学などのマッチングや連携したSDGsの普及など、様々な支援・協力を行っていきます。
 さらに、「かながわプラごみゼロ宣言」についても、既に市町村に対し賛同を呼びかけていますが、より一層の働きかけを行い、賛同・協力の「輪」を広げていきます。
 加えて、地域主体の取組として、昨年来、鎌倉市や小田原市と連携して、「SDGs地域フォーラム」を開催し、SDGsの普及啓発を図ってきましたが、こうした活動を他の市町村とも連携して広げていきます。
 今後もSDGsを共通の目標として、市町村と同じ目線で連携・協力を一層進め、SDGs先進県として、SDGs推進の機運を全県的に盛り上げていきたいと考えています。

再質問

 はじめに、知事にSDGs推進に向けた市町村との連携・協力ということで、先ほど、様々前向きなご返事いただきました。特に、神奈川県ではSDGsアクションブックということで、アイデアブックを作るという話も伺っております。
ただ、その中にありまして、市町村職員、また県の職員、さらには県民のSDGsへの理解を促して、連携をさらに図っていく必要があると思います。
 普及啓発を図るという意味では、例えば、静岡市では職員向けの情報誌というものを作っていると伺っています。これらの情報誌、あるいは動画を作成する、こういうようなことで、SDGsをさらに分かりやすく解説し、身近な事例などを入れながら、ツールも活用すべきと考えますが、この辺について、再度質問させていただきます。

知事答弁

 県では、SDGsの普及啓発を図るため、県のたよりでSDGsを特集したり、「かなかなかぞく」や「プラごみゼロ宣言」の動画の活用、また、リーフレットの配布などを行ってまいりました。
また、現在、SDGsの行動のヒント集となります「SDGsアクションブックかながわ」、また、SDGs普及のための動画を作成しております。さらに、インスタグラムなどのSNSを活用した普及啓発も行っていきます。
 議員からお話がありました、国連広報センターのアクションガイドのほか、ユニセフでも広報ツールを作成しております。
 こうしたツールを幅広く活用しまして、積極的にSDGsを発信し、市町村や県民の皆様と連携を図りながらSDGsの取組を広げていきたい、そのように考えております。
 答弁は以上です。

要 望

 SDGsにつきましては、財政支援という話もありました。ただ、市町村では何をしていいのかまだわからないということがありますので、そういう意味では、財政支援をする以前の段階かな、というふうにも思います。財政支援も非常に必要なことなんですけれど、さらには職員が理解し、また、県民がしっかりと理解できるようなツールを色々と考えていただきたいと思います。
 ところで、先日、国連がまとめた地球環境概況第6次報告書によりますと、地球温暖化やプラスチックごみの海洋汚染など、世界の環境劣化に歯止めがかからず、このままでは国連のSDGsやパリ協定の目標達成がおぼつかないと、残念な結論付けをしました。しかし、その中にありまして神奈川県はSDGs先進県として先駆的な取組をしたわけでございます。世界的には厳しい環境かもしれませんが、次世代に質のいいタスキを渡すためにも、世界に繋がるパスポートとしてのSDGsを全国模範のモデルとして頑張っていただきたいと思います。

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