公明党神奈川県議団

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持続可能な開発のための教育の推進について

赤井 かずのり議員(平塚市)

赤井議員質問

 SDGs先進県である神奈川県は、県内の市町村でSDGs推進の機運を広げ、連携・協力を図るべきと考える。しかし、SDGsの推進こそ地方創生に繋がるとの意識について、県内市町村には温度差がある。国連や県では、SDGsの普及啓発に向けたチラシ等を作成しているが、市町村も、こうしたリーフレット等を活用し、住民にSDGsを浸透させていく必要があると考える。
 SDGsは世界共通の目標であり、「誰一人取り残さない」という考え方をとっている。県民にSDGsが浸透し、自分事としてもらうには、県だけではなく、それぞれの市町村における取組が必要であり、そのためには、県と市町村の連携・協力が欠かせないと考える。

 そこで、県内市町村のSDGsの取組状況をどのように受け止めているのか、また、SDGsの推進にあたって、市町村とどのように連携・協力していこうと考えているのか、所見を伺いたい。

教育長答弁

 持続可能な開発のための教育の推進についてです。
 県立高校では、これまでも各教科や総合的な学習の時間において、持続可能な社会づくりにおける課題等についての学習を行ってきました。 例えば、家庭科の授業では、日頃の生活の中で、人や環境への負荷に配慮して生産された商品やサービスを選んで消費する行動、いわゆる「エシカル消費」について学んでいます。
 こうした中、2022年度から実施される、新しい高等学校学習指導要領では、各教科の学習に、持続可能な社会づくりの視点が明示され、高校段階でも、より一層ESD「持続可能な開発のための教育」を推進することが求められています。
 このため、県立高校改革の一環として、昨年10月に、県内5地域に1校ずつ指定した「総合的な探究の時間」に係る研究指定校において、SDGsの視点から学習を行い、その成果を地域の他の高校に広めていきます。
 また、県教育委員会と県立高校の教員で構成する教科研究会の中で、SDGsに関する授業の指導案や教材などの実践的な研究に取り組み、その成果をまとめた「研究集録」を作成し、各校での授業づくりに役立てていきます。
 県教育委員会では、こうした取組を通じて、全国の自治体に先駆け、SDGsに取り組む神奈川で学ぶ高校生が、SDGsを自分ごととして捉え、将来にわたって、持続可能な社会づくりの担い手として育っていくよう、ESDを展開してまいります。
 以上でございます。

再質問

 持続可能な開発のための教育(ESD)の実践ということで、既に私が質問してから2年経ち、新年度からいよいよ5校で取り組みを始めるという点で、前向きな答弁でございました。その中にありましても、ESDの実践にあたっては、生徒を教える教員のスキルアップというのが一番大事になってくると思います。その教員の研修の充実を図る必要とうことで、去年の5月文部科学省と日本ユネスコ国内委員会で「ESD推進の手引き」が改訂されました。
 これはSDGsができたということで改訂になった訳ですが、このESDを学校現場に普及していく立場である教育委員会、また教育センターがESDに関する研修を企画・実習する方々に当てて作成をされたということで、確かに事例は小学生に対しての事例が大半ではありますが、この手引きの策定の趣旨を踏まえて今後、県立高校におけるESDの充実に向けて大変参考になる内容であると考えます。そういう意味で教員の研修カリキュラムの充実、さらには研修資料の開発など、県立高校の教員研修について、どのように考えているのか、再度教育長の意気込みを伺います。

教育長答弁

 赤井議員の再質問にお答えいたします。
 ESDに関する教員研修ですが、現在、総合教育センターでは、指導力向上の研修の一つとして、持続可能な社会づくりの視点から、プラスチックごみの問題などについて考える授業づくりの教員研修を行っています。この研修に当たっては、今お話の手引き、これも参考とさせていただいています。今後ですけれども、こうした取り組みに加えまして、法定研修である初任者研修の中においても、県としてのSDGsの取組ですとかESDの考え方、それを取り上げるなどESDに関わる研修の充実を図っていきたいと考えております。

要 望

 ESDにつきまして、ESDのコンソーシアムも全国各地にできています。非常に難しいかもしれませんが、このコンソーシアムをつくるということによって、大きく広がるかなというふうにも思いますので、この辺についてもぜひ考えていただきたい。と同時にユネスコスクールも神奈川県は3校しか入っておりませんが、ユネスコスクール登録の推進にもぜひ頑張っていただきたい。また、JCがハイスクール議会をやっています。JCのハイスクール議会との協調もぜひお願いしたいと思います。

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