公明党神奈川県議団

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AYA世代のがん対策の推進について

西村 くにこ議員(川崎市川崎区)

西村議員質問

 思春期や若い世代であるAYA世代のがん患者は、学業や仕事、恋愛、結婚、妊娠、出産なども考えなければならない時期にあるため、個々のニーズに応じた相談体制の充実が求められている。
 また、抗がん剤などの影響による妊孕性が低下するケースがあることから、将来の妊娠・出産に与える影響や妊孕性温存治療に関して、患者側への十分な情報提供や、医療側の体制整備が必要である。
 そうした中、県立こども医療センターは、本年4月の国の小児がん拠点病院の再指定に際し、AYA世代への対応強化が求められたため、県立がんセンターと連携し、支援体制の充実強化を進める必要がある。

 そこで、様々な課題を有するAYA世代のがん対策について、今後、どのように取り組んでいくのか。また県立病院では、AYA世代のがん患者に対し、どのように支援の充実を図っていくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 思春期・若年成人世代であるAYA世代のがん患者は、治療をしている時期に進学や就職、結婚など生活全般にわたる悩みを抱えることが多く、中にはがん治療によって、将来子どもを持てなくなるのではないか、と不安を抱く方もいられます。
そこで、こうした不安や悩みに対応するため、がん診療連携/拠点病院の「がん相談支援センター」では、専門の職員が患者に寄り添った相談を実施しています。
今後は、こうした相談に加え、拠点病院に対し、治療に伴う生殖機能への影響や妊孕性温存治療について、患者やご家族に丁寧に説明することや、専門の医療機関を紹介することなどを周知していきます。
また、今定例会にご提案させていただいている補正予算案では、妊孕性温存治療を望む人の経済的な負担を軽減し、希望を持ってがん治療を受けられるようにするため、温存治療に対して補助を実施したいと考えています。
併せて、AYA世代においても増加している、乳がんや子宮がん患者の、様々な不安にも、きめ細やかに対応できるよう、新たに、女性の臨床心理士を拠点病院に派遣し、カウンセリングを充実するための予算も提案しています。
次に、県立病院における取組みについてです。
こども医療センターでは、専門性を活かした相談のほか、がんセンターと連携し、重粒子線治療の対象に、「子ども」も加えるなど、AYA世代の患者に対する治療体制の充実を図っています。
今後は、がんセンターを中心とした「がん診療連携協議会」で、AYA世代に特化した検討を行うなど、医療機関相互の連携強化を進めていきます。 こうした取組みを進めることにより、AYA世代のがん患者の不安や悩みを少しでも解消し、安心して治療や治療後の生活に向き合うことができるよう、しっかりと取り組んでまいります。

要望

 AYA世代の妊孕性温存の支援をいただけるとの答弁を頂いたが、精子、卵子の凍結保管料の費用は含まれていないようである。
 若い方であれば、何年か凍結保存をしておくということがあると思う。今後、このようなものにも、手厚く、手を打っていただくよう要望する。