公明党神奈川県議団

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医療従事者向けこころのケアについて

佐々木 正行議員(相模原市中央区)

佐々木議員質問

 現在、新型コロナウイルスの感染拡大はとどまることを知らず、感染者が非常に多い状況が続いており、コロナ患者を受け入れる医療現場は、危機的な状況にある。
 県では、新型コロナウイルス感染症にかかるこころのケアの取組として、医療機関等の従事者に向けたこころの電話相談を開設したことは承知しているが、現在もなお、つらい思いを抱えながら、必死に従事している医療従事者がいることや、このままでは医療現場を支える担い手がバーンアウトしてしまうことにより医療提供体制そのものも崩壊してしまうことにもなりかねないことから、今後、医療従事者に対するこころのケアをさらに充実すべきである。

 そこで、今後、新型コロナウイルス感染症に携わる医療従事者に対するこころのケアについて、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 現在、新型コロナウイルス感染症のまん延で、医療現場は緊迫した状況が続き、収束の見通しも立たないことから、医療従事者の疲弊は限界を迎えつつあります。
 また、新型コロナの業務に関わることに家族の理解が得られないことや、周囲の人からの差別等から、大きなストレスや孤独感を抱える方も多いと伺っています。
 そこで、県として、新型コロナの医療を着実に進めていくためにも、医療従事者が心身ともに安心して働けるよう、医療従事者のこころのケアをしっかり行うことが重要であると認識しています。
 これまで県では、新型コロナに対応する医療従事者等に対し、昨年5月から専用の電話相談窓口を開設し、こころの悩みの相談に対応してきました。
 相談窓口には、「職場の感染対策はこれで大丈夫なのか」、「家庭にウイルスを持ち込んで家族にうつしたらどうしよう」といった職場環境の不安や、「コロナ病棟で働く人は同じ休憩室を使わないで」、「病院で働く人の子どもは学童保育に預けないで」といった職場内や周囲からの心ない言葉に対する深刻な悩みが寄せられています。
 これらの相談状況を受け、県では、医療従事者のこころのケアには、相談窓口に留まらず、安心して働けるよう、医療従事者を取り巻く環境の整備も併せて進めていくことが必要と改めて感じたところです。
 そこで、今後県では、新型コロナに対応する職員へのサポートにおいて先駆的な取組を行っている日本赤十字社と連携し、コロナ禍の職場における取組の好事例やストレスチェックリストを医療機関に広め、職場環境の整備に向けた支援を行っていきます。
 また、県民に向けては、新型コロナに関する正しい知識の普及を進め、差別のない社会づくりにも取り組んでいきます。
加えて、医療関係団体とも連携して、感染対策の指導や研修を行うなど、医療従事者が安心して働ける職場づくりを支援していきます。
 2月13日に改正特措法が施行され、差別的取扱等の防止が規定されており、今後も、こうした「こころのケア」にしっかりと取り組むことで、医療提供体制を支えてまいります。