公明党神奈川県議団

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踏切における交通安全対策について

佐々木 正行議員(相模原市中央区)

佐々木議員質問

 今年、奈良県内の踏切で、視覚障がい者が、踏切内に留まっていることを認識しないと思われる状態で通過列車に跳ねられ、亡くなるという大変痛ましい事故が発生したことは記憶に新しい。もし事故が発生した場所に誘導点字ブロックが設置されていれば、踏切内に取り残されることはなかったのではないかと思えてならない。
 県では、鉄道事業者などと連携し、踏切の交通安全対策を進めているが、踏切の交通安全対策に、より一層取り組み、障がい者を含む全ての県民が安心して踏切を利用できる環境整備が必要である。

 そこで、踏切の安全対策の向上を図るため、鉄道事業者や市町村など関係機関と連携して、県内の踏切の改良や踏切の安全利用を促す普及啓発など、ハード・ソフトの両面における対策を積極的に行っていく必要があると思うが、県として、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 列車と人、車両が行き交う踏切で、一たび事故が発生すると、人命に関わる深刻な事態につながるため、踏切の安全対策は、極めて重要な課題です。
 県は、交通安全対策の根幹となる神奈川県交通安全計画に基づき、私が会長を務める神奈川県交通安全対策協議会の踏切対策部会を中心に、関係機関と連携し、踏切の安全対策に取り組んでいます。
 具体的には、踏切通行者の交通安全意識を高めることを目的とした「踏切事故防止キャンペーン」の展開や、県内の小中学校から募ったポスターをホームページやSNSなどで発信し、注意喚起を強めています。
 また、ハード面では、県管理道路の踏切において、緊急に改良すべき5箇所の対策を、鉄道事業者と連携しながら進めており、既に4箇所で非常ボタンの設置など、必要な対策を完了させました。
 残る1箇所では、非常ボタンの設置は終え、現在、踏切内の歩道拡幅を来年度の完成を目指し進めています。
 こうした中、本年4月、奈良県で、視覚に障がいのある方が巻き込まれた痛ましい事故が発生しました。
 国はこの事故を受け、踏切の安全対策を定めるガイドラインを改定し、踏切に点字ブロックを設置する方向性を明記したことから、県は、直ちに、市町村や鉄道事業者などの関係機関に周知しました。
 また、県が管理する道路において、整備が必要な28箇所全ての踏切で、視覚障がい者が踏切を認識できるよう、今年度中に踏切手前に点字ブロックを設置します。
 加えて、市町村管理道路においても、踏切の改良や点字ブロックの設置を進めることが重要です。
 そこで、踏切対策部会をはじめ、国が設置した神奈川県踏切道改良協議会合同会議や、市町村の道路管理者で構成する会議など、様々な場を活用して、市町村にガイドラインを改めて周知し、働きかけを強めます。
 県は今後も、関係機関との連携を一層強化し、踏切事故の撲滅を目指し、全力で取り組んでまいります。

要望

 可能な限り全踏切に点字ブロックが設置され、事故が発生しないように取組みを是非お願いする。