公明党神奈川県議団

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患者に寄り添ったがん対策について

佐々木 正行議員(相模原市中央区)

佐々木議員質問

 がん患者等の不安や疑問を解決するため、同じ経験を持つ者が体験を共有し、共に考えるピア・サポート活動は患者に寄りそった支援として重要であるが、一般のがん患者の方に必ずしも知られていないことに加え、本県では、ピア・サポーターの育成は患者団体等の任意の活動に任されており、ピア・サポーターの育成が課題となっている。
 また、国立がん研究センターが作成した冊子を全国の公共図書館に無料で寄贈してくれるプロジェクトの活用により、患者にがんの正確な情報を知っていただくことも重要である。
 さらに、妊孕性温存療法助成事業は、今後、ニーズが増えていくと考えられることから、支援を拡大していく必要がある。

 そこで、今後、患者に寄り添ったがん対策を推進するため、ピア・サポートなどの活動や患者への情報提供、妊孕性温存療法への支援について、県としてどのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 がんは、早期発見と適切な治療で、治る病気となってきており、患者が自分らしく生活をしながら、安心して治療に専念できる取組が重要です。
 まず、ピア・サポート活動についてです。
 患者の不安や悩みを軽減させるため、同じような経験を持つ方が、患者に寄り添うピア・サポートなどの取組を、県ホームページ等で周知してきました。
 しかし、公的な資格ではないこともあり、ピア・サポーターを知っている患者の割合は低く、その活用は進んでいません。
 そこで、今後は、がん相談支援センターで、ピア・サポート活動を紹介していただきます。
 さらに、国のピア・サポーター養成マニュアルを参考にし、県が認定する仕組みを、患者団体やがん診療連携拠点病院等と、検討していきます。
 次に、がん情報の提供についてです。
 県では、これまでも、患者の治療や生活に関する情報をホームページで、周知してきました。
 今後は、県教育委員会と連携し、身近な図書館でも情報を入手できるよう、「がん情報ギフト」プロジェクトを、県内すべての公立図書館に周知していきます。
 次に、妊孕性温存療法への支援についてです。
 本県では国に先立ち、妊孕性温存治療費補助を行い、令和4年度には、国の制度に合わせ、凍結後の受精卵の再移植等も対象に加えました。
 妊孕性温存療法は、患者の経済的な負担が大きいことから、必要な方に支援が行き届くよう、検討していきます。
 こうした取組を通じて、患者に寄り添ったがん対策を進めてまいります。

要望

 前向きな答弁を頂き、県として認定するような、お墨付きを頂けるような、ピア・サポーターの認定が出来れば、非常に意欲的な方々にも大きな希望となると思いますし、また、ピア・サポートをやっていくという方々も増えていくのではないかと思います。
 その中には、日本がん治療学会のがん医療ネットワークナビゲーター等も含まれてくるのかもしれませんが、まず、このピア・サポーターが増えるように環境整備をしていただきたいと思います。
 やはり、神奈川においても、がんゲノム医療とか先端医療の情報がなかなか現場で伝わっていないというように思います。
 また、がん診療連携拠点病院において、そこで活動を行っているピア・サポーターもいますが、そのピア・サポートは、その診療拠点病院にかかっている患者以外は、受けられないのではないかと思っている方もまだいます。地域に開かれているということがなかなか伝わっていないということもあります。
 今後は、ピア・サポーターの育成や増員、そして県がお墨付きを付けることによって、そういう方が広げていく、そして地域ぐるみで普段から、がんの情報がり患された方のみならず、みんなで共有して、地域で患者さんを支えていくような、そのような広がりになればいいなと私は、非常に感じているところであります。
 今後も、知事を先頭に県民総ぐるみで、がん患者さんを支える環境を構築していただきたいことを強くお願いをするところであります。