公明党神奈川県議団

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関東大震災100年を節目とした災害対策の強化について

亀井 たかつぐ議員(横須賀市)

亀井議員質問

 関東大震災100年を迎えるにあたり、大切な視点となるのが、災害対策の強化であり、とりわけ、その第一は県民の防災意識の向上である。現代において同じ地震に襲われたら、どのような対応等が必要なのか、防災意識を高め、心に刻むような啓発の機会とすべきである。
 第二は、災害の現場の最前線で消火や救出救助などの応急対応を担う消防の対応力の強化である。県は、我が会派からの提案も踏まえ、県消防学校に様々な災害現場を再現した訓練施設―かながわ版ディザスターシティを整備するなど消防の対応力強化に努めているが、近年の災害対応を検証し、激甚災害への対応も視野に入れる必要がある。

 そこで、関東大震災から100年の節目を迎える中で、県民の防災意識の向上を図ることが重要だと考えるが、どのように取り組むのか、また、消防の対応力の一層の充実・強化に向け、どのように取り組むのか、併せて所見を伺いたい。

知事答弁

 関東大震災から100年を機に、防災意識の向上や災害対応力の強化を図ることは重要であり、県は、令和5年度当初予算案に所要の予算を計上しました。
 まず、防災意識の向上についてです。県民の皆様が、100年前、この神奈川で実際に発生した関東大震災の実態や教訓を、正しく理解し、自分事と捉え、防災意識の向上につなげることが大切です。
 そこで、県は、現在も県内の随所に残る震災遺構などを基に、当時の被災状況を再現する啓発映像を新たに制作し、テレビなど様々な媒体で発信します。
 また、震災復興のシンボルである県庁舎を舞台に、記念シンポジウムを開催するほか、市町村や図書館、博物館と連携した企画展示などを展開します。
 さらに、国が主催する国内最大級の防災イベント「ぼうさいこくたい」が今年は、神奈川で開催されます。
 県は県内の大学やNPO、ボランティア団体などと共に積極的に参加し、県の主導の下で、フォーラムやワークショップ等の企画を取りまとめ、普及啓発を強力に進めて行きます。
 次に、消防の対応力強化については、消防学校に設置した、国内最大規模の訓練施設「かながわ版ディザスターシティ」の更なる拡充を図ります。
 具体的には、土砂災害での油圧ショベルの操作、住宅密集地の狭隘箇所や、河川に架かる橋からの救出のほか、ビルが倒壊し、がれきに埋もれた状況下での、音響探知機やファイバースコープを活用した救出等、より高度な訓練ができるよう、設備を充実させます。
 予算案を議決いただき、整備が終了した後は、この全国に類を見ない、多様で、実災害さながらの訓練環境を実現する施設を舞台に、かながわ消防訓練やビッグレスキュー等を展開し、自然災害や万一の武力攻撃事態等、想定されるあらゆる事態への対応力強化に繋げてまいります。