公明党神奈川県議団

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県立特別支援学校における医療的ケア児への支援について

亀井 たかつぐ議員(横須賀市)

亀井議員質問

 近年、日常生活において医療的ケアを必要とする子どもたちが増加しており、県では、医療的ケア児やその家族が地域で安心して暮らせるよう全庁を挙げて支援に取り組んでいるが、県立の特別支援学校においても、医療的ケアを必要とする子どもたちが近年増加傾向にある。
 県教育委員会では、これまで学校に配置する看護師を増員するとともに、令和4年度から県立特別支援学校における医療的ケアの充実に向けて医療的ケア児の通学支援の試行を始めており、令和5年度当初予算案では看護師配置や通学支援を更に充実させるための予算が計上されている。医療的ケア児への支援は、安全・安心な教育を保障する観点と保護者の負担軽減といった観点からも着実に進めるべきである。

 そこで、県立特別支援学校において、医療的ケア児がより安全に安心して学べる環境を整えるため、医療的ケアの体制整備及び通学支援について、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

教育長答弁

 県立特別支援学校における医療的ケア児への支援について、お尋ねがありました。 現在、県立特別支援学校には、約230名の医療的ケア児が在籍しており、看護師と資格を有する教員が必要なケアを行っています。
 そうした中、近年、気管切開による人工呼吸器を使用するなど、高度な医療的ケアが必要な子どもが増えています。
 県教育委員会では、今年度から、こうした子どもに看護師が1対1で対応できるよう体制を強化しており、来年度もこれを維持するため、看護師を増員したいと考えています。
 また、県立特別支援学校に配置した、救急救命士の資格を持つ事務職員が一定の条件のもとで、痰の吸引などを学校内で行える資格を取得し、昨年10月からケアに従事する全国に類を見ない新たな取組も始めました。
 こうした体制整備に加え、保護者が送迎せざるを得なかった医療的ケア児の通学を支援するため、今年度、福祉車両を活用する新たな取組を県内5地区10校で試行しています。
 地区によっては、福祉車両の手配が難しいなどの課題も明らかになりましたが、この取組を活用した保護者からは、負担が大きく軽減したとの評価の声をいただいています。
 そこで来年度は、課題の克服に向けて、関係機関とさらに連携しながら通学支援が必要な医療的ケア児が在籍する17校全てにこの取組を拡大したいと考えています。
県教育委員会としては、今後も、医療的ケア児が安全、安心に学校生活を送れるよう、医療的ケアの体制整備や通学支援にしっかりと取り組んでまいります。