公明党神奈川県議団

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県立がんセンターにおける高度ながん医療の提供について

亀井 たかつぐ議員(横須賀市)

亀井議員質問

 今後、重粒子線治療施設を活用した医療インバウンドにより、海外のがん患者の治療を進めることは、施設の有効活用だけでなく、県立がんセンターの知名度の向上につながると考える。
 また、がんゲノム医療では、がんの原因となる多数の遺伝子を同時に調べる、「遺伝子パネル検査」により、遺伝子の変化や、薬物治療の適合性を調べることが可能となる。遺伝子パネル検査の中には、検査が受けやすく、解析期間も短い検査法「ガーダント360RUO」もあり、新たに導入することで患者の選択肢の幅も広がる。

 そこで、県立がんセンターにおいて、高度ながん医療を海外の患者にも広く提供できる重粒子線治療施設を活用した医療インバウンドについて、今後どのように取り組んでいくのか、併せて、がん医療の高度化に向けて、がんゲノム医療の更なる推進を図る必要があると考えるが、所見を伺いたい。

知事答弁

 がんセンターにおいて、重粒子線治療施設を活用した医療インバウンドに取り組むことは、国際貢献の観点からも重要です。
 また、先進的なゲノム医療を進めることは、本県のがん対策の発展につながります。
 まず、重粒子線治療施設を活用した医療インバウンドについてです。
 県は、第三期中期目標で、県立病院機構が医療インバウンドに取り組むことを定めています。
 これを受け、がんセンターでは、海外からの患者受入れに取り組んでおり、来年度の早い段階で、治療が開始される見込みとなりました。
 さらに、ベトナムの病院との間で、覚書「MOU」の締結に向け調整を進めており、その内容には、重粒子線治療に加えて、研修受入れなども盛り込みたいと考えています。
 次に、がんゲノム医療の更なる推進についてです。
 がんセンターでは、従来は保険適用の検査のみ実施をしていましたが、昨年4月から、保険適用外でも希望があれば実施できる、病理組織によるゲノム検査を開始しました。
 また、この3月からは、患者の選択肢をさらに広げるため、県内の病院では初めて、血液検体による保険適用外の検査を開始します。
 この検査は、病理組織による検査と比べ、調べる遺伝子数は少ないものの、血液検査のみで実施でき、解析期間も約10日と短いため、早期の治療につながることが期待できます。
 こうしたことにより、今後も、がんセンターが、がん診療連携拠点病院として、しっかりと機能を果たせるよう、取り組んでまいります。

再質問

 県立がんセンターにおける高度ながん医療の提供について、知事からすごく前向きな、3月から血液検体を用いてのゲノム医療、ゲノム検査をやっていくという話があって、非常にうれしい情報だなと思って聞いておりました。
 その答弁の中で、血液検体からの採取ですと解析期間が約10日なんですね。がん組織、病理組織から取って調べると言うとだいたい2~3か月かかるところが、10日間というスピードでできるということもありますし、あと、病理組織を取って検査をすることが困難なところまでいっている患者さんもいらっしゃると聞いているんですね。ですので、血液検体を用いた検査法というのは、これからますます注目を浴びていくのではないかと思うんですが、いま知事からおっしゃっていただいたメリットの他に、どういうメリットがあるのか、まだ他にもメリットがあると思って私も今日質問させていただいているという経緯もあるので、どのようなメリットが他にあるのか教えていただいてよろしいでしょうか。

再質問への知事答弁

 この検査は、身体の状態が悪く、組織の採取が困難な場合でも、検査が可能であります。
 また、血液による検査であるため、特定の部位だけではなく、身体全体の状態を調べることができる、こういったメリットもあります。
 さらに、解析期間が短いため、症状に変化があった場合、再度検査を受けることで、その時点の状態の解析が可能である、こういった点も、メリットであると考えています。

要望

 昨年のちょうど同じ2月17日に代表質問をさせていただいた時に、がんセンターのゲノム医療に関して、初期段階からという話で、昨年の4月からスタートして、今回は血液検体での検査ということで、それも来月からということで、本当に医療が日進月歩で進んでいるのはもちろんそうなのですけど、このがんセンターというか病院機構の取組のスピード感というのは非常に評価に値するなというふうに思いますので、やはりスピード感をもって是非これからも取り組んでいただきたい、そのように思っています。