公明党神奈川県議団
ACHIEVE 8
2.災害に強い神奈川を目指して
SDGs目標11では、「包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する」とし、防災対策をはじめとし、国や地方、地域といったあらゆるレベルでの災害リスク管理の策定や実施などを目標としています。
災害発災時こそ「誰ひとり置き去りにしない」というSDGsの理念が重要です。子ども・高齢者・障がい者そして女性など「災害弱者」といわれる方々への配慮が求められます。
大きな災害が発災したとき、県では防災会議を立ち上げ、速やかな復旧・復興を図るための審議がなされます。しかし、平成24年まで、県防災会議には女性の委員がおらず、公明党の訴えで、平成25年1月に初めて3名の女性がメンバーに任命されました。女性委員の参画は女性の視点が盛り込まれるだけでなく、子育てや介護の経験から、女性を通じて、乳幼児・障がい児者・高齢者等の災害弱者の意見が取り上げられやすくなったと言えるでしょう。今後は、防災計画に女性の意見を取り上げるなど、女性目線の防災対策をより一層推進してまいります。
- ○防災対策に女性の視点を盛り込むとともに、避難所での授乳・更衣・性犯罪抑止の対策を推進します。
- 「ヘルプマーク」をより一層普及させることとともに、避難所へも導入し障がい者の避難生活を支援します。
- 防災に障がい者の視点を加えて防災対策を強化させ、障がい者団体の代表を神奈川県防災会議の委員にします。
- 避難所運営者にアレルギーについての意識啓発を行い、食物アレルギーを持つ子どもへの対応を強化します。
- 避難所における情報の充足のため、電話、アンテナ端子、インターネット接続などの環境整備を推進し、トイレについても、高齢者・障がい者に慮した整備を進めます。
- 災害時におけるペットの扱いについて、県民に情報を提供するとともに、普段からの同行避難訓練の実施や、避難所でのペットの対応策の周知を図ります。
- 安全防災を担当する広範な分野(土木から医療)を横断的に統括するシステム(危機管理官)を構築します。
- 緊急時輸送路確保等のため、電線の埋設を図り無電柱化を促進します。
- ディザスターシティ※1の更なる活用とかながわ消防※2の高度化を図ります。
- 老朽化した公共施設や道路、橋梁、トンネルの整備を促進します。
- 急傾斜地、崖等の整備を促進します。
- 公共施設の安全性チェックにロボットを活用し迅速化を図ります。
- 避難誘導標識の整備を促進します。
- 河川の改修とともに氾濫による水位情報を的確に提供するため簡易水位計を設置します。
- 大規模災害時に備えて災害医療コーディネーターの連携強化のため、現場で役立つ災害医療コーディネーター研修の充実を推進します。
※1: アメリカ・テキサスにある災害対応訓練のための大規模施設。住宅やオフィス、商店街モールなどの倒壊現場や、脱線車両といったさまざまな災害現場をリアルに再現。より実践的な訓練を行える施設として、消防などの専門機関に活用されている。公明党の提言を受け、神奈川県は、厚木市内にある消防学校をオール神奈川の実践的トレーニングセンター「かながわ版ディザスターシティ」として整備することを決定。総面積8・1ヘクタール、東京ドーム1・7個分という全国初、国内最大級の訓練拠点となる。
※2: 公明党の提言を受け2015年4月に発足。横浜、川崎、相模原の政令3市を含む、県内25の消防本部の応援部隊を事前に登録し、県が一元的に調整して被災地へ派遣することを目的に誕生。大規模災害時の救援体制を円滑にする。