公明党神奈川県議団

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京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区について

高橋 稔 議員(横浜市港南区)

質問要旨

ライフサイエンス関連産業の海外展開が円滑に進むためのサポートなど、特区における国際戦略の強化を目的として、「ライフイノベーション国際協働センター(GCC)」が5月に開設され、5月には、県との初の協働の取組として、会員企業が知事の米国訪問に同行し、州政府機関や大学などとの意見交換に参加するなど精力的に活動している。

しかし、GCCが有する機能を効果的に発揮し、会員企業等の海外展開を後押しするには、対外的なPR活動はもとより、会員企業等の個別プロジェクトに関する知的財産戦略、新たな事業展開に向けた資金調達、さらには、ライフサイエンス分野の研究を行う大学や研究機関、特に国との連携などに関する支援が必要であり、同じ方向を目指す国からの様々な支援を引き出すことが重要である。GCCは設立から間もないが、だからこそ、中期的な将来を見据える必要があり、県も、こうした点を視野に入れて、取組を進める必要がある。

そこで、GCCとの協働に向け、国との連携も含めた県の具体的な対応について、どのように考えているのか、所見を伺いたい。

知事答弁

安倍政権の経済政策、いわゆるアベノミクスにおいては、特に、医療・健康分野の成長戦略をどう進めていくのか、特区を推進する本県にとって大変重要であります。
先日も、私が、菅(すが)官房長官に直接、お目にかかり、規制緩和の実現等に対して政治のリーダーシップを発揮していただくよう強く要望いたしました。
こうした国の動きを先取りする形で、昨年11月、ライフサイエンス関連産業の国際展開を後押しする仕組みとして、私がGCC構想を提唱し、わずか5ヶ月というスピード感で、GCC、「一般社団法人ライフイノベーション国際協働センター」が設立されました。
GCCは、新たにヘルスケア産業に参入する企業などに対し、海外展開の支援などを行う「産業化支援」、個別化医療など重要なテーマに関する「国際共同研究」、さらには「次世代のヘルスケア産業を担う専門人材の育成」といった機能を担っています。
こうした機能が十分に発揮されることで、ライフイノベーションの実現が加速され、特区の目標実現に寄与すると期待しています。そして、より高い効果を発揮するためには、県としても、様々な形により、GCCと協働で取り組むことが必要と考えます。
例えば、GCCの開設後には、メンバーズミーティングの開催、米国訪問への会員企業の同行、さらには、米国訪問報告会の開催などを協働で実施しています。
特に、今般の米国訪問により、メリーランド州知事やFDA元長官など主要な人的ネットワークを築くことができましたので、今後、GCCの会員企業等が個別プロジェクトを具体的な国際展開につなげる際に、大いに活用できるものだと期待しております。
さらに、県としては、ライフイノベーションの実現に向けて、GCCの活動を後押しするために、国との連携・協力も重要と考えます。
そこで、私自身が、規制緩和や研究開発資金などの獲得に向けた国への働きかけ、国関係の研究機関との共同研究の橋渡しなどに取り組むことで、GCCの機能強化を目指してまいります。

再質問

京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区におけるGCC、ライフイノベーション国際協働センターの役割は大変重要なものだと共に認識している。この成否でいかに県内のこの参加企業、会員企業のみならず、冒頭申し上げたように我が国の成長戦略に資することができるかという、大変大きな使命もあろうかと感じているところでもある。

国との連携を伺ったところであるが、やはり、この情報の収集、生きた情報、会員企業において真に有効な情報。このGCCに参加していて良かったと言われるようなそういう中身というのが、大事ではないかなと思う。この辺、知事も超多忙であるから、知事お一人の、この参与としてのご活躍は当然のことであるが、これは本県が総力をあげて情報収集に努めていく必要があろうかというふうにも考えている。
そういった意味では、本県では科学技術政策大綱もきっちり定めているが、その中にも国際戦略総合特区、明確に位置づけられているというふうに承知している。

そういった意味で、国においても司令塔の重要性が今言われているが、本県の知事のリーダーシップは当然のこととして、この司令塔、強力な科学技術推進の体制、これらについて、もしご所見があれば、この際伺っておきたいというふうにご決意で結構なので、伺っておきたい。

知事再答弁

グローバルコラボレーションセンター、この司令塔の機能というご質問だと思いますが、つい先日、米国の報告会をやった時に、大変いろいろな企業が参加いただきまして、80人くらい参加下さったということでありまして、その皆さんの関心の高さを非常に強く感じたところでありました。
そして、私は昨日、ヘルスケア・ニューフロンティアという言い方をしました。
そこに参加されている企業、皆さんと名刺を交換すると、お宅はライフサイエンスの分野でしょうかというふうに、あえてこちら聞き返すようなそんな企業がたくさんありました。
それは、まさに新しい世界が今、広がろうとしているんだなということを実感した次第でありました。今、そういう、うねりというか、流れが来ているということを実感した次第でもありました。
こういったものをしっかりと形にしていくためにはスピード感といったものが非常に大事だと思っておりますので、科学技術会議の有識者のご意見などをいただきながら、この流れをさらに加速させていきたいと考えている次第であります。

要望

是非、しっかりと様々な観点でご協議して、県政を進めていただきたいと思います。