公明党神奈川県議団

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高齢者を標準とする仕組みづくりの推進について

赤井 かずのり 議員(平塚市)

質問要旨

超高齢社会を、高齢者がいきいきと尊厳を保ち暮らすことができる社会として捉えることは、非常に重要であるが、超高齢社会に対応し解決しなければならない課題は、高齢福祉分野だけでなく、社会の様々な分野において、超高齢社会への対応が必要であり、こうした課題への対応は、全庁的に取り組むべきものである。
認知症対策では、「よりそいノート」を作成したり、認知症サポーター養成講座において、インターネットを活用したeラーニングによる学習システムを開発するなど、神奈川モデルと言えるような取組を、既に実施しているが、高齢者を標準とする仕組みづくりについても、是非、神奈川モデルとして、全国に発信していただきたい。

そこで、高齢者を標準とする仕組みづくりについて、これまでの検討状況や、超高齢社会への対応に向けて、県では今後、どのように取り組んでいくのか伺いたい。

知事答弁

 高齢者人口がピークを迎える20年先の神奈川県において、85歳以上の高齢者が今の約3倍になるなど、圧倒的な勢いで超高齢化が進み、社会経済情勢の大きな変化が見込まれています。
県は、こうした超高齢社会への対応として、高齢者の視点に立って、若者から高齢者まで、誰もが安心して住み暮らせる社会づくりを検討するため、外部の有識者で構成する「高齢者を標準とするしくみづくり検討委員会」を設置しました。
検討委員会では、高齢者を取り巻く様々な環境を、医療や介護などの「健康」や、「生きがい」、「支え合い」、「住まい」、「移動手段」、「情報提供システム」といった6つの領域で、将来想定される課題や方向性について、順次検討しているところです。
これまでの検討では、

  • 今後、非正規の就労者が高齢者となっていくことから、社会保障については、効率的な費用負担で効果を上げていくしくみづくりを考える必要がある。
  • セカンドライフのシニア層が地域の介護力の主力となることが重要である。
  • 住まいに見守り機能をつけたまちづくりの方向となる。

などのご意見をいただいています。
また、現在進めているヘルスケア・ニューフロンティアは、「最先端医療・最新技術の追求」と「未病を治す」、この2つの取組みを融合させることにより、超高齢社会を乗り切る神奈川モデルをつくろうとするものです。
今後、検討委員会から、将来の社会のあり方について、中・長期的なビジョンとしての提言をいただき、来年度策定する「かながわ高齢者保健福祉計画」や、「いのち輝くマグネット神奈川」の実現に向けた施策に反映し、神奈川の総力を挙げて取り組んでいきます。

再質問

 高齢者を標準とするしくみづくりの推進につきまして、前向きのお答えをいただきました。「超高齢社会」、これをネガティブに捉えるのではなく前向きに考える、これはシルバーニューディールとして新たな事業のビジネスチャンスだと思います。
健康長寿、そして健康寿命日本一を目指す黒岩知事のいのち輝く神奈川、これを実現するためにも、高齢者を標準とするしくみづくりは、超高齢社会に対応した社会のあり方を考え、高齢者をはじめとする生活弱者、また、全ての県民の意識を変え、社会変革をもたらす重要な取組みであると思います。
また、内容としましても、まちづくり、また地域づくり、また見守りロボットなどものづくり、多岐にわたる分野での取組みが必要となってまいります。
この取組みができますと、全国初の神奈川モデルとして、日本全国に発信できる取組みになると思います。

そこで、提案をしたいのですが、この高齢者を標準とするしくみづくりにおきまして、推進本部のようなものを設置し、取り組むことが必要だと考えますが、知事の所見を伺います。

知事答弁

現在の「高齢者を標準とするしくみづくり検討委員会」におきましても、保健福祉局以外の関係部局から事務局として職員が参加しておりまして、将来的な問題や方向性などについて、共通認識を持っているところであります。
そして、この検討委員会から提言をいただいた後には、高齢者を標準とするしくみづくりにつきましては、さらに部局を超えた取組みが必要となってまいりますので、その推進体制として、推進本部の設置について検討してまいりたいと考えております。

要望

高齢者を標準とするしくみづくりにつきましての推進本部の設置、クロスファンクションと知事がおっしゃっているように、全庁的に取り組む必要があるということで、推進本部の設置が前向きに検討されるということで非常にうれしく思っております。