公明党神奈川県議団

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がん患者へのアピアランス(外見)支援について

西村 くに子 議員(川崎市川崎区)

質問要旨

国立がん研究センターが、がん患者に行ったアンケートによると、がん治療で苦痛に思うこととして、皮膚の変色や脱毛など外見に関わる症状が多く挙げられ、外見に関する悩みは、がん治療の中で大きなウエートを占めている。

がん領域における外見のケアの問題は、まさに緒に就いたばかりで挑戦ともいえる分野であるが、がん患者が社会に生きる、人間として生きることを支えるために、腫瘍内科、形成外科、皮膚科などの医師と看護師、薬剤師、心理士も含めた専門的な人材の配置や育成が必要である。


そこで、県立がんセンターにおけるがん患者へのアピアランス(外見)支援について、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

がんの治療に伴う、傷あとや脱毛などの外見の変化は、治療のためだと頭では理解していても、患者にとっては大きなストレスや苦痛となります。

例えば、仕事や日常生活の中で、周りの人へ、外見が変わったことへの説明に悩んだり、同窓会や授業参観など、行事への出席をためらう方がいます。

中には、あまりのショックに、がんと闘うことをあきらめ、治療への意欲をなくしてしまう方もいると伺っています。

このため、がんセンターでは、これまでも外見の悩みについては、個別の相談や、病院内の美容室でのケアなどで対応してきました。

しかしながら、アピアランス支援は、単に外見を整えるだけではなく、がんに立ち向かう患者を精神面から支えることが重要であり、この取組みのさらなる充実が必要です。

そこで、新たに、専門知識を有する専任スタッフを配置するアピアランスセンターを開設する予算を今定例会に提案しています。

専任スタッフは、脱毛や爪の変色が起こりやすい、抗がん剤治療を受けている外来患者などを支援し、病棟へも出向いて、入院患者が相談しやすい環境を整えます。

さらに、医師や看護師、薬剤師などと連携し、それぞれの専門分野を活かして、患者の想いに応(こた)えられるような、チーム医療を展開していきます。

また、かつらや化粧用品などを展示し、患者や家族が気軽に相談できる専用スペースを設けます。  アピアランスセンターでは、こうした取組みを通じて、患者一人ひとりの悩みや苦痛に寄り添い、患者の生きる希望を引きだすよう積極的に支援してまいります。