公明党神奈川県議団

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未病指標の構築について

渡辺 ひとし議員(藤沢市)

質問要旨

未病指標の構築にあたっては、未病の状態を科学的に捉えていく必要があり、どのようにエビデンスを確立していくか、また、どのようなものを未病指標にしていくかが、大変重要な観点である。そもそも、個別分野ごとの未病指標は、民間等が構築したものを活用すればよく、県が目指す未病指標は、そうした個々の指標を統合し、心身の状態を総合的に捉える指標である。そこにこそ県が取り組む意義があり、大きな行動変容には総合的な指標が不可欠である。
 また、限られた予算の中では、未病指標の構築に向けた道筋を明らかにし、最大限の事業効果が得られるよう、効率的に取り組んでいく必要がある。そして最も重要なことは、構築した未病指標が県民に広く活用され、「健康寿命日本一」に繋がっていくことである。

 そこで、今後、未病指標をどのような段階を踏んで県民に広げ、健康寿命の延伸につなげようと考えているのか、所見を伺いたい。

知事答弁

未病指標は、自分が健康と病気の間のグラデーションのどこにいるのかを数値で見える化することにより、個人の主体的な行動変容を促すもので、昨年のME-BYOサミットでも最大のテーマとなりました。
 サミットでの議論を受けて、今後、WHO等と連携し、国際的な指標を目指してまいります。
 一方、未病指標については、エビデンスの確立などの課題もあることから、まずは生活習慣病や認知症など、個別分野の指標から構築を進め、これらを活用して、最終的に心身全体の未病状態を見える化する、「総合的な指標」につなげていきたいと考えています。
 そこで、現在、有識者による研究会を立ち上げ、個別分野の指標について検討を順次進めており、その中で民間による指標の効率的な活用も図っていきます。
 また、「総合的な指標」については、個別指標の検討・構築を進める中で、その内容、スケジュールを来年度中に検討していきます。
 こうした中、県としては、いち早く未病指標を県民の皆様に届けるため、来年度から第一弾として、生活習慣病の要因となるメタボリックシンドロームのリスクに関する指標の構築・活用に取り組みたいと考えています。
 まず、アカデミアと連携して、国民健康保険の特定健診のデータを活用し、メタボリスク指標を構築していきます。
 次に、その構築したメタボリスク指標を活用して、実証事業を市町村と連携して行い、行動変容の効果をしっかりと検証していきます。
 さらに、この実証の成果を踏まえ、より多くの市町村に構築したメタボリスク指標を活用していただけるよう、国民健康保険の保険者努力支援制度の評価項目に、この指標の導入を国に働きかけていきます。
 また、民間の保険会社とも連携して、保険商品への活用促進も図ります。
 このように、より多くの県民の皆様に、その構築したメタボリスク指標を広く活用いただくことで、2025年度までにメタボ予備群等を、2008年度比で、25%以上減らすことを目指し、健康寿命の延伸にしっかりとつなげてまいります。