公明党神奈川県議団

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道路斜面の防災対策について

藤井 しんすけ議員(横浜市神奈川区)

質問要旨

県では、道路斜面の危険度などを勘案して、防災工事を実施し、また、雨量による道路の通行規制を行うなど、安全、安心の確保に努めているが、ひとたび豪雨が発生すると、予想もし得なかった災害が発生する場合もあるため、日常のパトロールをしっかりと行い、現地で、斜面の状況を詳細に確認し、落石や崩落の危険がある箇所を事前に把握することが肝要であると考える。
 国は、中央自動車道笹子トンネルの事故などを教訓に、トンネルや橋りょうなどの道路施設の定期点検を義務化したが、自然斜面においても、点検をしっかりと行っていかなくてはならない。

そこで、県の政策とSDGsの関係をどのように捉え、今後、どのように取り組もうと考えているのか、所見を伺いたい。

県土整備局長答弁

 道路斜面の防災対策について、お尋ねがありました。  道路斜面の崩壊などによる災害が発生すると道路の通行に支障が出るなど、県民生活に大きな影響を与えることになりますので、日頃から定期的に道路斜面の点検を行うことが重要であると認識しています。
 平成8年に北海道の豊浜トンネルで発生した斜面の崩落事故を教訓に、全国一斉の道路斜面の総点検を実施し、その後、平成19年にも全国で点検を実施しています。
この総点検では、県が管理する道路の全ての斜面の中から土砂崩落や落石などの発生が懸念される箇所を抽出して現地で調査を行い、岩盤のひび割れなど斜面の詳細な状態を記録し経過を観察するためのカルテを作成しました。
 カルテを作成した箇所は、約700箇所あり、毎年、斜面の状態を点検して変化を把握するとともに、対策工事が必要と判定された場合には危険性の高い箇所から、順次、工事を進め、これまでに約300箇所で対策が完了しています。
 また、総点検の時には、斜面が安定していると判断されカルテを作成しなかった箇所においても、その後、斜面の異常を発見した場合には、順次、カルテを作成しています。
 しかし、総点検から約10年が経過しゲリラ豪雨など異常気象が頻発する中、県は、独自に今年度から、これまでにカルテを作成していない道路斜面全ての点検に着手しました。
 この点検は、平成30年度までの2ヵ年で完了させる予定としており、崩落などの発生が懸念される箇所を抽出し、現地調査を行い新たにカルテを作成します。緊急に対応が必要な箇所を発見した際には、速やかに対策を講じます。
 県は、道路斜面の点検やパトロールを実施し、今後とも災害対応力の強化を図り、道路利用者の安全確保に、しっかりと取り組んでまいります。