公明党神奈川県議団

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県立がんセンターの機能強化について

渡辺 ひとし議員(藤沢市)

質問要旨

国では、「がんゲノム医療拠点病院」を各都道府県に設置する方向を打ち出したが、県立がんセンターもこの機に体制を拡充し、がんゲノム医療を推進すべきである。一方で、がんゲノム医療の具体的な検査や治療の内容、効果等に対する県民の理解は不十分であり、また、どこで相談や治療が受けられるのかわからないとの声も聞く。
がんゲノム医療について、多くの方の理解を深め受診しやすくするには、日頃は地域の病院で治療を受け、必要な時に、県立がんセンターで速やかにがんゲノム医療を受けられるような仕組みが求められる。
そのためにも、都道府県がん診療連携拠点病院である県立がんセンターが率先して、がんゲノム医療の県民への普及を担うべきと考える。

そこで、県立がんセンターでは、今後どのようにがんゲノム医療の提供体制の充実強化を図っていくのか、また、どのようにがんゲノム医療を県内に広く普及していくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

がんゲノム医療は、遺伝子変異を調べることで一人ひとりのがん細胞に応じて効果的な薬を選ぶことができ、今後、大いに期待される治療法です。
県立がんセンターが、先進医療として昨年9月から実施している遺伝子パネル検査は、一度に114のがん関連遺伝子を調べることができますが、早ければ来年度にも保険適用が予定されるなど、国も積極的にがんゲノム医療を推進しています。
そこで、より多くの患者にがんゲノム医療を提供できるよう、体制整備を進める必要があります。
このため、県立がんセンターでは、遺伝子パネル検査から、結果の解析、医学的な解釈、患者への説明を一体的に行う、がんゲノム専門の診療センターを新年度に立ち上げ、そのための専門の医師を新たに採用します。
こうした体制の充実強化により、患者に対し、より迅速にゲノム医療を提供することが可能になります。
また、がんゲノム医療の普及には、その内容や効果などについて患者の理解を深めることが必要です。
このため、県立がんセンターでは、県民の皆様に向けて、がんゲノム医療をわかりやすく紹介する公開講座の開催や、ホームページでの周知などに引き続き取り組みます。
また、患者の相談の専門窓口となる「がんゲノム診療相談センター」を4月に開設することとし、現在、相談にあたるコーディネーターの養成を進めています。
さらに、地域の医療機関に対して、対象となる患者の条件や受診手続きについて周知し、連携を強化することで、患者が身近な地域でがん治療を続けながら、必要な時にがんゲノム医療を迅速に受けられるよう取り組んでいきます。
県立がんセンターは、今後もがんゲノム医療の提供体制の充実強化を図るとともに、県の拠点として地域の医療機関と連携して、県内のがんゲノム医療の普及に努めていく必要があると考えています。