公明党神奈川県議団

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入院している県立高校生の学習支援について

髙橋 みのる議員(横浜市港南区)

髙橋議員質問

 本県では、入院している県立学校生徒の学習支援に全国に先駆けて取り組み、長期入院しても学業継続の意思がある生徒の学習機会を確保するため、在籍校の教員等を病室に派遣する仕組みを整えているが、国では、次年度の新規事業として、高等学校段階における入院生徒に対する教育支援事業に、ようやく着手することになった。
 こうした動きを踏まえ、SDGs先進県の本県として教育においても誰も取り残さないために、今後、入院中の生徒の学業継続はもとより、生徒が再び学校生活を送れるようになった場合の進級や卒業に向け、生徒の病状や希望等を踏まえた学習支援の充実を図ることが必要と考える。
 そこで、入院している県立高校生の学習支援について、誰ひとり取り残さないという視点から、これまでの取組を踏まえ、今後の支援の方向性についてどのように考えているのか、所見を伺いたい。

教育長答弁

 教育関係について、お答えします。入院している県立高校生の学習支援についてです。
 県教育委員会では、平成26年度から、県立高校生が病気やけが等で入院した場合、本人・保護者の申出に基づき、病院等へ在籍校の教員等を派遣する制度を設けています。この制度では、生徒が学習に遅れる不安への対応として、1日につき2時間、週6時間を上限に、病院等で補習指導を行っており、現時点までに、のべ44名の県立高校生が、この制度を活用しています。
 しかし、高校における単位の認定は、一定の時間数の授業への出席も条件となっています。現在の制度は、授業そのものを病室で行うものではないため、長期の入院により、単位の認定や進級の可否が切実な問題となる生徒にとっては、必ずしも十分とは言えないと認識しています。長期入院している生徒の単位の認定に当たっては、病室にいながら、授業を受けられる環境を整えることが課題となっています。
 こうした中、国においては、今般、高等学校におけるICTを活用した双方向での遠隔授業について、当該校の教員が立ち会うなどの条件つきで、弾力化を図りました。また、議員お話のとおり、来年度の国の予算案の中で、この遠隔授業等による入院生徒に対する、教育保障体制整備の調査研究を実施することが示されています。
 そこで、今後、こうした国の動向も見据えながら、県立高校のICT環境の整備等を進めていく中で、学校と病院の双方向型の遠隔授業などにより、長期入院中の生徒の、単位認定や進級につながる対応について検討したいと考えております。

要 望

 県立高校の学習支援について、今後一層、国の動向を踏まえながら取組を強化していただくよう要望いたします。

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