公明党神奈川県議団

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県立特別支援学校高等部知的障害教育部門の生徒の通学支援について

谷口 かずふみ議員(大和市)

谷口議員質問

 本年第2回定例会において、県立特別支援学校高等部知的障害教育部門の生徒の通学支援に係るわが会派の質問に対し、スクールバス乗車の希望を申し出たものの、満席で乗車できていない生徒が11人おり、保護者が行き帰りの送迎をしている状況にある旨の答弁があった。また、11人以外の生徒についても、特定の曜日だけスクールバスに乗車し、それ以外の日は、他の手段で通学しているという生徒もいる。
 将来、自立と社会参加に向けて自力通学を基本とするという教育理念を大切にしながらも、生徒や保護者の状況や思いに丁寧に寄り添った対応を考えていくべきであり、一人ひとりのニーズを踏まえた通学支援を行っていく必要があると考える。

 そこで、自力通学が難しい生徒の通学支援について、今後どのように取り組むつもりか、見解を伺いたい。

教育長答弁

 高等部知的障害教育部門の生徒は、卒業後の自立と社会参加に向け、自力通学を基本としています。一方、障害の程度などにより、自力通学が難しく、スクールバス乗車の希望がある場合には、バスの空席の状況を勘案しながら、乗車を認めてきました。
 こうした中、高等部知的障害教育部門においては、障害の重度・重複化の生徒が増加しており、今後、学びの保障の観点からも、必要な通学支援が求められていると認識しています。
 そのため、現在、一日もスクールバスに乗車できていない11名の生徒については、学校と調整をしながら対応を進めていますが、さらに、今後、特別支援学校全体を見渡した中で、高等部で学ぶ知的障害の生徒への抜本的な通学支援策を検討する必要があります。
 具体的には、1人では公共交通機関の利用ができないものの、支援があれば通える生徒には、自力通学に向けた通学練習のための介助員の配置を検討していきます。
 また、障害の状態で、介助員がいても公共交通機関での通学が難しい生徒には、スクールバスへの乗車を検討していきます。
 その際、現行のスクールバスは、学校単位でみると、登校・下校毎に空席状況がまちまちという状況がありますので、バスの運行経路を地域全体で見直し、1台のバスを隣接する複数の学校の生徒が利用できるようにするなど、柔軟で効率的な運行体系を工夫します。その上で、必要なバスの増車も検討していきます。
 こうした工夫や検討を行うほか、地域におけるボランティアの活用も考えながら、自力通学が難しい生徒一人ひとりのニーズを踏まえた、通学支援の充実を目指してまいります。

要望

 多くの親御さんが車で送って行くなど、非常に大変なご苦労をされておりますので、今いただいたご答弁のとおり、いろいろな工夫をしていただきながら、こういった生徒の方々が、しっかりと通えるようにしていただくよう、お願いを申し上げます。