公明党神奈川県議団
がん患者へのアピアランスケアについて
谷口 かずふみ議員(大和市)
谷口議員質問
抗がん剤治療や放射線治療で生じることがある外見の変化による苦痛や悩みを軽減する「アピアランスケア」は、がん患者への支援として重要である。例えば、がん治療に伴う脱毛対策であるウィッグの購入費の助成を実施している自治体もあることから、県としても費用助成をすることも考える必要があるのではないか。
また、平成27年第1回定例会におけるわが会派の質問を受けて、平成28年、県立がんセンターにアピアランスサポートセンターが設置されたが、県民に広く周知するとともに、がん診療連携拠点病院における相談体制のさらなる充実が必要と考える。
そこで、がんと向き合っている患者の皆さんのつらさを少しでも軽減し、その気持ちに寄り添うためにも、アピアランスケアを充実させていくべきと考えるが、今後、県としてどのように取り組んでいくのか、見解を伺いたい。
知事答弁
抗がん剤治療や放射線治療などのがん治療は、副作用による脱毛や皮膚障害など、外見上の変化をもたらすこともあり、様々な悩みを抱える患者も多いと承知しています。
そうした患者に安心して治療に専念してもらうためにも、患者の気持ちに寄り添った相談体制の強化が重要です。
そこで、本県では、県立がんセンターに設置した「アピアランスサポートセンター」や、がん診療連携拠点病院の「がん相談支援センター」で、外見上の変化等に関する悩みについて、専門の相談員が相談を受けています。
今後も、拠点病院等の相談員で構成する「がん相談支援部会」での研修を充実させるなど、相談員のスキルアップを図り、相談体制の強化に努めていきます。
また、今年度から開始した拠点病院への女性の臨床心理士の派遣事業も活用して、アピアランスケアを行っていきます。
一方、ウィッグ購入費用の助成については、民間保険での動きや市町村での取組みなどを踏まえ、十分な検討が必要と考えていますので、ウィッグを希望される方には、無償で貸与している「夏目雅子ひまわり基金」を案内するなどして、患者のニーズに対応していきます。
がん患者の悩みや不安を少しでも解消し、安心して治療や治療後の生活を送ることができるよう、引き続きアピアランスケアの充実に努めてまいります。
要望
アピアランスケアについて、相談体制の拡充については、感謝しています。
一方で、ウィッグ助成は厳しい状況であるとの答弁をいただいたが、大和市においても、平成27年度から助成制度をスタートして、平成30年度には94件の実績があり、苦しんでいる方が多くいるので、今後、ぜひ検討いただきたい。