公明党神奈川県議団

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高齢運転者の交通事故防止について
 (2)後付けの踏み間違い防止装置の補助について

谷口 かずふみ議員(大和市)

谷口議員質問

 先ほど触れた池袋で起きた事故は、80代の高齢者が運転する車が猛スピードで横断歩道に突っ込み、親子2人が亡くなるという大変痛ましい交通事故でした。
また、本県でも7月に鎌倉市で、80代の高齢者が運転する車が、コインパーキングから出庫する際に、閉まっていたゲートバーを突き破り、そのまま市道を超えて歩行者と衝突し、歩行者が亡くなる事故が発生するなど、全国的に高齢運転者による暴走事故で第三者が被害を受ける交通事故が後を絶ちません。
そのような中、東京都では、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故を未然に防止するため、後付けの踏み間違い防止装置の取り付け費用の9割を補助する取組みを開始しました。
さらに、県内の横須賀市でも今年度中に装置の補助を行う予定と聞いております。
私自身も多くの県民の方から安全装置の付いた新車に買い替える余裕はない、踏み間違い防止装置の補助をしてもらいたい、との声を多く伺っております。
後付けの踏み間違い防止装置は、発進時などの低速時しか機能しないなど万全ではないことは承知をしておりますが、防げる事故を一件でも未然に防いでいくことが必要であると考えます。

そこで、知事に伺います。
東京都をはじめ、県内一部自治体でも後付けのブレーキとアクセルの踏み間違い防止装置の補助制度を創設しているなか、本県においてもこうした取組を行い、高齢運転者の交通事故を防止する必要があると思いますが、知事の見解を伺います。

知事答弁

 今年に入り、高齢運転者がアクセルとブレーキを踏み間違えて、歩行者を巻き込む重大な事故が、全国で多発しています。
 こうした悲惨な事故を防止するため、県警察では、車の運転に不安がある高齢者の、自主的な免許返納を促進しており、現在約1,000店舗で、割引など優遇サービスを受けられる「運転免許自主返納サポート制度」の拡充などに取り組んでいます。
 しかし、買い物や通院など日常生活の移動手段として、車に頼らざるを得ない高齢者が多くいる現実もあります。
 こうした中、東京都や横須賀市では、車に踏み間違い防止装置を後付けする場合に、その費用を補助する取組を始めています。
 この取組は、踏み間違い防止装置の普及を促進する効果がありますが、現在の後付け装置は、停車時や低速時における急発進しか制御できず、それ以外の場面では有効でないと言われています。
 一方、国は、社会問題となった踏み間違い事故の防止に向け、いわゆる自動ブレーキの新車への義務づけや、安全運転サポート車のみ運転できる限定免許の導入について、検討を始めました。
 こうした状況から、県が、後付けの踏み間違い防止装置の設置を補助して、現在の車に乗り続けることを奨励するよりも、高齢運転者やその家族に、踏み間違い事故を起こさないための選択肢を提供していくことが大切と考えています。
 そのため県は、県警察と連携して、免許の自主返納をはじめ、自動ブレーキを備えた車への乗り換えや、特徴を理解したうえでの後付け装置の設置などについて啓発を強化し、高齢運転者の交通事故の防止に取り組んでまいります。

要望

 踏み間違い防止装置の補助については、これはまだ、厳しい回答がありましたけれども、確かに一部の大きな交通事故では、停止している時ではなくて、運転中、スピードを出している時に、何かの形でパニックになって踏み間違えてアクセルを踏み続けてしまうそうしたことによって重大な事故が起きるということもあって、この踏み間違いの後付けの装置だけでは、そうしたものに対応できないのは、十分承知をしております。
 あるメーカーなんかでも10キロ以下でしか作動しませんと明示をしているところもありますけれども、やはり出発というか車を走らせるときに踏み間違えるケースもこれも多々ありますので、できることはしっかりとやっていくべきと考えますので、今日はなかなか厳しい回答ではありましたけれども、今後の検討課題として、このアクセルと踏み間違いの防止装置について、ぜひ助成を考えていただきたいと思います。
 質疑の中でも述べましたけれども、新しい車は、ほとんど、サポカーSとか安全装置が付きますけれども、買い替えるには多くの金銭的な負担が必要ですので、ぜひお願いしたいと思います。