公明党神奈川県議団

ホーム所属議員 重点政策 活動リポート ニュース 本会議 常任委員会 特別委員会 ご意見・ご要望

高齢者福祉施設における福祉と医療が連携したクラスター対策について

佐々木 正行議員(相模原市中央区)

佐々木議員質問

 コロナ感染者向けの病床がひっ迫するなか、高齢者福祉施設の利用者の一部も、病状等に応じて施設内での療養を余儀なくされている状況となっている。そのため、福祉と医療との連携を強めて高齢者福祉施設でのクラスター対策への支援に取り組む必要があると考えている。
 例えば、高齢者福祉施設で、施設内の看護師により速やかなPCR検査の検体採取を行う体制づくりなどにより、神奈川モデルを更にすすめることができると考えている。
 このように、新型コロナ対策に福祉と医療が協力し合って取り組むことが、高齢者福祉施設のクラスターを防止する最も重要な取組であり、地域包括ケアシステムの実現にもつながると考えている。

 そこで、県では、高齢者福祉施設における福祉と医療が連携したクラスター対策を、どのように進めていこうと考えているのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 高齢者福祉施設で新型コロナウイルス感染が発生した場合に、感染拡大を速やかに防ぐには、福祉と医療が連携して対応することが不可欠です。
 そのため、これまで県では、感染が発生した施設に、「神奈川コロナクラスター対策チーム」いわゆる「C-CAT」を速やかに派遣してきました。
 さらに、今年1月には感染を拡げないための日頃からの注意事項や、陽性確認された入所者への対応について、医療従事者の知見を取り入れた「高齢者福祉施設での療養のしおり」を作成し、施設に送付しました。
 しかし、感染収束が見込めない中、施設内での療養が増えるなど、現場における医療の役割がさらに重要となっています。
 そこで、高齢者福祉施設で、感染が疑われる方が発生した際に、施設内の看護師や各施設の協力医療機関が、速やかに検体採取を行うとともに、そのまま施設内において療養していただく際には、医療的な支援を行うなど、より一層の福祉と医療の連携を図るよう促します。
 また、医療面について現場で対応が難しい場合には、地域の医療機関に対し、施設を円滑に支援するよう協力をお願いします。
 さらに、県はクラスター化を未然防止するため、県内の全入所施設の職員に対し、PCR検査を定期的に実施しますので、この中でも陽性者発生時の対応などについて、協力医療機関等との連携を促していきます。
 そのほか、昨日の感染症対策協議会から高齢者施設関係団体の代表者にも出席いただき、福祉と医療の互いの現状の情報共有に努めています。
 福祉と医療とが連携し、地域で施設を支える取組を進めることは、コロナ後も見据えた、地域包括ケアシステムの構築に繋がります。
 今後も高齢者福祉施設におけるクラスター対策を、福祉と医療が連携して行い、利用者が施設で安心して暮らし続けることができるよう取り組んでまいります。

要望

 このクラスター対策を高齢者施設で防ぐためには、この両者の連携が非常に重要でありますし、今まで包括ケアシステムを構築するというお題目はあったわけでありますけれど、なかなか現場では歩み寄れなかった中で、今回はこのコロナ禍の教訓として、そして今回を大きなきっかけとして、医療と介護、福祉現場が連携をしていく、その最大のきっかけにしていかなければいけない、このように私は考えております。
 そこで、知事は今までもC-CATの派遣をしてきてくれたわけでありますけれど、特にこの今回は、施設内の看護師さん、高齢福祉施設のそういう看護師さんが、医師の指示等がなければできませんけれども、そこで検体採取をするという、そこがすごく重要なポイントだと私自身は考えておりまして、ここに踏み込んで、しっかり出来るところからやっていくということが非常に重要であるというふうに私自身は思っております。
 知事のリーダーシップをぜひお願いをしたいというふうに思っておりますけれども、現場での対応が難しい場合には、地域の医療機関に切にお願いして円滑にできるようということでありますが、これについてもコロナで大変忙しい、で、自分の普段の診療も忙しいわけでありますけれど、その辺のしっかりした調整もぜひ県で行っていただいて、知事を筆頭に理解を進めていただくことが、私は非常に大事だなというふうに思っておりますので、ぜひよろしくお願いしたいというふうに思っております。