公明党神奈川県議団
PFIによる県営住宅の建替について
佐々木 正行議員(相模原市中央区)
佐々木議員質問
PFIを効率的・効果的に行い、メリットを最大限に生かすためには、一定規模以上の事業規模が適しているとされており、一般的に知識、ノウハウ及び資金面等で優る大企業が有利と考えられている。
県では、老朽化が進行している、相模原市の上溝団地と横須賀市の追浜第一団地において、PFIによる建替えに取り組んでいる。
本事業については、県内経済の活性化につながるよう配慮することが欠かせないことから、その上で、県内の中小企業が事業に参画できるよう取り組んでいくことが必要と考えている。
コロナ禍の収束がいまだ見通せない中、県内経済は厳しい状態にあり、本事業を、県内事業者が希望を持ってリーディングケースとすることが、大いに期待されるところである。
そこで、団地の建替えをPFI事業で進めていくにあたり、どのように取組んでいくつもりか、知事の所見を伺いたい。
※PFI‥‥(Private Finance Initiativeの略語)。公共施設等の設計、建設、維持管理及び運営に、民間の資金とノウハウを活用し、公共サービスの提供を民間主導で行うことで、効率的かつ効果的な公共サービスの提供を図る考え方。
知事答弁
県では「神奈川県県営住宅 健康団地推進計画」に基づき、老朽化した県営住宅の建替えを積極的に進めており、現在、上溝団地と追浜第一団地では、民間活力を導入し、PFIによる建替えに取り組んでいます。
PFIの事業手法は、民間の資金やノウハウを活用できるだけではなく、国の交付金の有効活用を図ることができます。
県としては、PFIのメリットを最大限に活かしながら、県内経済の活性化につなげるため、中小企業の多い県内企業が事業に参画しやすいようにすることが重要であると考えています。
しかし、PFIによる公営住宅の建替えの事例は少なく、そうした事業の経験やノウハウを有する企業も少ないので、県内企業に参画していただくためには、制度や事業の流れを理解していただく必要があります。
そこで、県は、上溝団地など2団地の建替えに先立ち、県が進めるPFI事業の考えを示して県内の建設関係団体などの意見を聞く場を設け、公募の要件などを検討してきました。
この検討結果を踏まえ、上溝団地など2団地の建替えの事業者公募にあたっては、県内企業が参画しやすい方策に取り組みます。
具体的には、参画を考えようとしている事業者が作成する資料は、できるだけ簡素化します。
また、上溝団地では、一括で発注すると規模が大きくなりすぎるため、分割して発注することといたします。
県は、こうした取組に加え、入居者や地域住民に寄り添いながら事業を進め、県営住宅で初となるPFIによる建替えに、県内企業が積極的に参加できるよう、しっかりと取り組んでまいります。
要望
PFIの事業においては、県営住宅の老朽化が進んでいることもありまして、整備についても、現在の水準からみても生活しにくいという声もいっぱいある中で、画期的なPFIを導入した、と思っております。
この建替えについては、地域にも影響があることもあって、地域住民の声を聴くということもありましたけど、地元市としっかりと連携を図っていきながら、建替えを進めていくことが肝要かなと思っております。
是非、知事のリーダーシップで、建替えについても推進ができるよう、お願いします。