公明党神奈川県議団
市町村や企業、民間団体等と連携したがん検診の推進について
谷口 かずふみ議員(大和市)
谷口議員質問
公益財団法人日本対がん協会は、がん診療への新型コロナの影響を把握するため、5大がんの診断数をアンケート形式で調査した結果、全国の2020年がん診断件数は2019年に比べ、9.2%減少し、早期がんの診断が減る一方で、進行がんは両年で差がない傾向となった。
新型コロナの感染拡大により、受診控えや健診控え、移動の自粛などで診断数も減ったものと考えられる。今後、がん検診の受診勧奨を進め、受診につなげていくことが大変重要である。自治体によっては、受診率向上にノウハウのある民間企業へ委託したり、民間団体が行っているワンコイン検診と連携し、がん検診受診率向上に成功しているところもあると聞いている。本県でも、民間の力も活用し、がん検診の受診率向上を図っていくべきと考える。
そこで、県は市町村や企業、民間団体などと連携して、がん検診受診率向上を図っていくべきと考えるが、所見を伺いたい。
知事答弁
がんは、進行すると生存率が低下することから、早期発見、早期治療が大変重要です。
そこで、コロナ禍により落ち込んだがん検診の受診率を引き上げるため、広報を強化しています。具体的には、県のホームページへの健診受診を呼びかける動画の掲載や、LINE公式アカウント「新型コロナ対策パーソナルサポート」でのプッシュ通知の活用による受診勧奨を行っています。
また、新型コロナワクチン接種会場など、多くの県民が訪れる場所における広報にも、取り組んでいます。
さらに、民間の保険会社と協定を結びがん検診の受診を勧奨するリーフレットを、その営業活動に あわせ、配布していただいています。
一方で、仕事の都合など時間が無いという理由で、がん検診を受けない方がおられます。
そこで、受診者の利便性向上を図るため、保険者と連携して、生活習慣病の特定健診とがん検診を同時に実施する取組を、市町村に呼び掛けていきます。
また、健康に無関心なために、がん検診を受けない方も一定程度おられます。
そこで、民間企業と連携し、受診しないと損をするというメッセージなどにより、人が自ら行動したくなるような工夫をこらし、受診率を向上させた好事例がありますので、こうした企業と連携した取組を県内市町村に紹介していきます。
さらに、今年度、子連れで手軽に乳がん検診を受けることができる事業の提案などを、民間団体から受けています。これまでも県は、民間団体による、乳がん検診絵画コンクールや、子宮頸がん検診/普及プロジェクトなどに対して、後援を行うなど、その事業を支援してきました。今後とも、民間団体などと連携し、事業を展開していきます。
こうした取組により、市町村や企業、民間団体等とも連携し、がん検診の受診率向上に努めてまいります。
要望
がん検診につきましては、ご答弁の中にも盛り込んでいただきましたが、民間企業、民間団体、またNPOの方々は、様々な取組をしていますので、しっかりと連携をして、がん検診の受診率の向上につながるように取組んでいっていただきたい。