公明党神奈川県議団

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県立がんセンターにおけるがんゲノム医療の推進について

亀井 たかつぐ議員(横須賀市)

亀井議員質問

 我が会派では、以前から、がんゲノム医療提供体制の充実強化を提言しており、令和2年第3回定例会では、県立がんセンターにおいて、がんゲノム医療を初期治療の段階で実施できるよう知事に求めたところ、「より多くの県民の皆さまが、必要な時に迅速にがんゲノム医療を受けられるよう、拠点病院として体制の充実強化を図り、本県のがんゲノム医療をけん引していく」との答弁があった。県立がんセンターは、現在、保険適用外の検査は行っていないが、標準治療で十分な効果が表れない場合、がんは進行してしまうことから、保険適用外でも、初期治療段階からのがんゲノム医療に期待する県民は多い。

 そこで、がんゲノム医療をより幅広く県民に提供するため、県立がんセンターにおけるがんゲノム医療の推進について、どのように取り組んでいるのか、また、今後どのように取り組むのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 がんゲノム医療は、がん組織にある多数の遺伝子を同時に調べる、遺伝子パネル検査により、一人ひとりの病状に合わせた治療薬を選ぶことができる、最先端の医療です。
 がんセンターでは、院内に「がんゲノム診療センター」を設置するなど、がんゲノム医療体制を充実強化させており、パネル検査の結果を分析し、治療薬の検討ができる、拠点病院に指定されています。
 がんセンターでは、がんゲノムの専門家が、これまでに800件以上の検討を積み重ねたことから、多くのノウハウを蓄積してきました。
 しかし、この検査が公的医療保険の対象となるのは、標準治療を終えた方などに限られており、がんセンターでも、こうした方々のみ実施しています。
 そのため、検査の結果、患者さんに適した薬が見つかった時点では、既にがんが進行し、治療に結びつかない例もあり、拠点病院であるがんセンターで、初期段階からの検査を希望する声がありました。
 そこで、がんセンターでは、これまでの実績により、的確な治療法が提案できる体制が整ったことから、本年4月より、保険適用外である初期段階からのパネル検査も開始します。
 この検査では、これまでの検査対象となる遺伝子数よりも多い、500以上の遺伝子を一度に調べるため、患者さんにあった治療に結びつく可能性がより高くなります。
 そして、早い段階で原因となる遺伝子変異が明らかになれば、がんが進行する前に適切な治療を受けることが期待できます。
 県立がんセンターでは、こうした検査対象者の拡大により、がんゲノム医療の選択肢を拡げ、がん患者さんの期待に応えてまいります。

再質問

パネル検査の費用について、保険適用外であれば、どのくらいの費用がかかりますか。

再質問への健康医療局長答弁

 まず、現在の保険で実施している検査の金額ですが、一般的な患者さんの負担は168,000円となります。
 一方、これからがんセンターで実施する保険適用外の検査については、380,000円を予定しております。
 この金額は、現在、保険適用外の検査を実施している病院との比較においても、低廉な金額となっています。

要望

 523の遺伝子配列を検査するということで、適切な薬が見つかる確率も非常に高くなるかなと期待しています。
 全国の表も入手して保険適用外の治療の料金を見たら100万円を超えるところもあります。それと比較すると380,000円というのは、県民にとって本当にありがたい金額かなと思います。是非スムーズに進めて頂きたいと思います。