公明党神奈川県議団

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県西部の治水対策について

藤井 深介議員(平塚市)

藤井議員質問

 本県では、水防災戦略に基づく水害対策を重点的、計画的に進めている。東日本台風の後、県は、令和2年2月に水防災戦略を策定し、堤防や護岸の整備を促進するとともに、河川内に堆積した土砂の撤去などにも取り組んでおり、県西部の治水対策は、以前に増して進んできているが、気候変動による豪雨災害の激甚化・頻発化は、既に顕在化しており、その影響は、今後も更に大きくなると懸念されるため、治水対策を今後更に充実させていくことが求められている。
 現在、国は、新たな治水対策である「流域治水」を推進しており、本県においても取組が始まったと承知しているが、県西部の河川においても、新たな治水対策を積極的に導入し、河川の整備などとともに、被害の防止・軽減を早期に図っていく必要があると考える。

 そこで、県西部の治水対策について、これまでの取組状況と、今後、どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

県土整備局長答弁

 県西部には、自然豊かな丹沢などの山々を水源とした酒匂川や金目川など多くの河川が流れ、周辺には、その恵みを受けた水田や畑が広がっています。
 これまで、県は、氾濫した際に被害が甚大となる大河川については、概ね100年に一度といった豪雨を対象に整備を進めており、酒匂川では、堤防の整備が必要な区間の内、約9割が完了しています。
 また、中小河川についても、浸水被害が発生し、重点的な整備が必要な金目川など、県西部の6河川を「都市河川重点整備計画」に位置付け、概ね10年に一度の降雨を対象に整備を進めています。  さらに、令和2年に策定した「水防災戦略」に基づき、堆積土砂の撤去などの緊急的な対策を進めるとともに、山王川の狭隘部である鉄道橋の架替の完成を、2年間前倒しするなど、大きな効果が得られる大規模事業にも、積極的に取り組んでいます。
 このように県は、県西部の治水対策を精力的に進めてきましたが、近年の災害の激甚化・頻発化を踏まえると、更なる治水対策の強化が求められています。
 そこで、これからは、河川整備だけでなく、流域のあらゆる関係者が協働して水害軽減に取り組む、「流域治水」を進める必要があり、県西部の河川でも、関係者による協議会を設置し、取組を始めています。
 流域治水の推進にあたっては、関係者が実施する対策や実施時期を示すロードマップをまとめた、「流域治水プロジェクト」を策定します。
 酒匂川では、昨年9月に策定を終え、金目川などでも、今年度末を目指し、県西部の特性である森林や水田が持つ貯留機能の強化などを盛り込んだ上で、策定を進めています。
 今後は、プロジェクトのロードマップを活用して、対策を着実に推進し、関係者による主体的な取組を促して、治水対策の強化を図ります。
 県は、今後も、こうした流域治水の取組により、県西部の治水対策を進め、県民の安全・安心を確保してまいります。