公明党神奈川県議団

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がん患者への支援について

谷口 かずふみ議員(大和市)

谷口議員質問

 がん医療の進歩等により、仕事との両立など社会とのつながりも保ちながら療養生活を送れるようになってきたことから、がん治療の影響による脱毛や皮膚の変色、爪の変化などの外見の変化に対する患者の苦痛や悩みを軽減するアピアランスケアの必要性が高まっている。
 他にも、がん患者の方が生活をしていくうえで不便なことは多く、例えば、薬物治療などを行っている方は、通院途中のバスや電車の中で立っていることが辛い時があるが、こうした場合にはヘルプマークの活用が考えられる。
 また、膀胱がん等の治療の影響で日常的に尿漏れパッドが欠かせない人もいるが、男性用トイレにはサニタリーボックスがほとんど置かれておらず不便だという声もあり、埼玉県内では男性用トイレにサニタリーボックスを設置する動きが広がっている。

 そこで、治療中や治療後のがん患者に対する支援について、今後、県としてどのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 がんは医療の進歩により、治る病気となってきましたが、治療中や治療後の日常生活には様々な課題があると承知しています。
 例えば、抗がん剤治療などの副作用による脱毛や皮膚障害などの外見の変化により、周囲の視線が気になって自分らしい生活を送れない方がいます。
 また、周囲からの援助を必要としていることが分かりにくい方もいます。
さらに、治療の影響で尿漏れパッドなどを使用されている男性は、外出先でのトイレ利用時に、パッドの処分に困ることがあります。
 これまでも、本県では、県立がんセンターのアピアランスサポートセンター等で、外見の変化や日常生活に関する悩みなどの相談を受けています。
 その中でも、治療による脱毛については、無償でウィッグを貸与している「夏目雅子ひまわり基金」を県ホームページなどで案内してきました。
 しかし、ウィッグについては、自分専用のものを使いたいという方もいます。
 そこで、購入費用の助成等アピアランスケアの充実・強化について、まずは、国に要望していきます。
 また、これまで、がん患者がヘルプマークを使えることについて、周知が十分ではありませんでした。
 しかし、周囲に配慮を求めやすくするためには、ヘルプマークの利用が効果的ですので、拠点病院等にポスターを配布し、周知を図っていきます。
 さらに、男性用トイレへのサニタリーボックスの設置はほとんど行われていません。
 そこで、新たに県施設へサニタリーボックスを設置することにします。あわせて、市町村施設や民間企業にも設置していただけるよう、働きかけていきます。
 こうした取り組みを通じて、がん患者が自分らしい日常生活を送りながら、安心して治療に専念できる環境を整えてまいります。

再質問

 新たに県施設の男性用トイレにサニタリーボックスを設置していくとのことだが、具体的には、どこへ設置していくのか、伺います。

再質問への知事答弁

 まずは、県庁本庁庁舎、保健福祉事務所、かながわ県民センターの男性用トイレに設置し、その後に、順次、拡大していくことを考えています。

要望

 男性の方からも言いづらい課題であるというように伺っている。
 まずは、本庁舎、そして、保健福祉事務所、そして、県民センターに設置をしていただくということで、感謝を申し上げたい。その後は、早急に図書館やまた、その他の県の施設、そして更には、民間等にも周知をはかっていただいて、男性用トイレのサニタリーボックスの設置が加速して進んでいくように要望申し上げたい。
 また、サニタリーボックスを設置する際には、いくつか留意すべき点があるとも伺っている。例えば、紙おむつは、大きい。かさ張るので、女性用トイレのサニタリーボックスよりも、大きめのものをぜひ、お願いしたい。
 また、自治体によっては、そのボックスにどういう理由で設置をしているのか、もしくは、利用のうえでの注意点等をポスターで明示したり、また、サニタリーボックスがあるということをトイレの分かるところに書いていただくなど、そうした工夫をされているところもあるようなので、そうした点もぜひお願いしたい。
 また、ヘルプマークにつきましては、東京都から導入して、作っていただいてありがたいという話を多く伺っている。先ほどの答弁では、拠点病院にまず、ポスターを貼っていただくということだが、ぜひ、まずは、県立病院等でも設置が出来るように、部局を超えて、連携をしていただき、また、予算を確保していただいて、ぜひ、進めていただきたいと思うので、よろしくお願いしたい。