公明党神奈川県議団

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医療機関等のネットワークの構築について

おのでら 慎一郎議員(横浜市旭区)

おのでら議員質問

 県民が身近な地域で安心して医療を受けるためには、地域の病院や薬局、介護事業所などの関係者が連携することが重要であり、患者の診療内容や薬歴、検査等の医療情報などをICTネットワークで共有、閲覧する仕組みを整えることにより、より安全・安心・確実な医療の提供等が可能となる。過去の一般質問において、知事からは「国が構築を進めているネットワークを県内医療機関が有効に活用できるよう、県として、導入のためのガイドラインを策定するなど、支援に取組んでいく」旨の答弁があり、現在、地域の医療関係者等が患者情報を共有するためのネットワーク「サルビアねっと」が構築されているが、こうした取組が一層進んでいくことを期待している。

 そこで、ICTを活用して医療機関等のネットワークを構築し、患者の情報を共有する仕組みづくりが必要と考えるが、今後どのように取り組んでいくのか、所見を伺いたい。

知事答弁

 ICTを活用したネットワークを構築して、地域の医療機関等が、患者の情報を共有する仕組みを整備することは、県民誰もが身近な地域で安心して医療を受けられるようにするために、有効な取組です。
 県では、地域の医療機関等のICTネットワークづくりを支援することを目的に、令和元年に「神奈川県/地域医療介護/連携ネットワーク/構築ガイドライン」を策定しました。
 このガイドラインを参考に、横浜の鶴見区・神奈川区の医療機関等が連携して「サルビアねっと」を構築・運用しており、アレルギー歴や、薬の副作用歴、検査結果などを共有する取組を行っています。
 現在、この「サルビアねっと」には、病院、薬局、訪問看護ステーション、介護施設など113施設が参加し、14,000人を超える患者の情報が共有されています。
 また、今年度は、港北区・西区にも地域を広げて運用する予定であり、 県は、対象地域の拡大に必要な費用への支援を行います。
 なお、国においても、患者情報を共有するため、電子カルテの標準化をはじめ、医療情報ネットワーク基盤のあり方などが検討されています。
 そのため、将来的には、国が進める基盤づくりと連携することも視野に入れておく必要があります。
 県としては、こうした国の動きを注視し、医療機関等に対して、必要な情報提供や助言を行い、地域医療介護連携ネットワークの構築を、引き続き支援してまいります。

要望

 「さるびあネット」の立上げに携わった済生会横浜東部病院の三角先生が、「これまで全国で構築されてきたICTを用いた地域医療ネットワークのほとんどが、十分な機能を果たせず消滅する状況」と書いてあるコメントをみました。これを見て、そう簡単にできる事業ではないと改めて認識しています。
 さきほど知事から、参加している機関の数をお聞きしましたが、数もさることながら、提供される情報の質と量も重要だと思っています。
 他の自治体における成功事例や失敗事例を検証しながら、神奈川県らしいネットワーク早期に構築できるよう、引き続きの努力をお願いします。