公明党神奈川県議団
村岡・深沢地区におけるヘルスケア産業の展開について
渡辺 ひとし議員(藤沢市)
渡辺議員質問
村岡・深沢地区における現在の動向は、本県が推進している「ヘルスケア・ニューフロンティア政策」と方向性の共有が可能な取組であるが、ヘルスケア産業を創出する一大拠点にするためには、県の支援は不可欠である。
県では、令和元年に藤沢市や鎌倉市、湘南アイパーク、湘南鎌倉総合病院と連携に向けた覚書を締結して、両地区のヘルスイノベーション最先端拠点形成等を進めていること、さらに、県内には最先端医療の拠点である殿町地区や、企業支援を進めるKSPがあり、こうした他の拠点との連携や企業誘致施策であるセレクト神奈川NEXTの活用など、県として様々な支援を進めることで、この地区がヘルスケア産業エリアとして大きく発展すると期待している。
そこで、村岡・深沢地区でのヘルスケア産業の展開に向けて、今後どのように取り組んでいこうと考えているのか、所見を伺いたい。
知事答弁
県では、村岡・深沢地区におけるヘルスケア産業の創出に向け、2018年に武田薬品工業株式会社との間でヘルスケア分野の連携に係る覚書を締結しました。
また、2019年には、それを発展させる形で藤沢市、鎌倉市に加え、最先端医療等の企業が集積する湘南アイパーク、臨床現場を抱える湘南鎌倉総合病院との5者で覚書を締結し、連携基盤を構築しました。
さらに、ベンチャー企業創出に向けたシンポジウムを開催するとともに、企業誘致施策「セレクト神奈川NEXT」の活用等により、湘南アイパークへの企業進出も支援してきました。
こうした取組により、現在、湘南アイパークには100社以上のベンチャー企業や関連企業が集積していますが、今後は、企業が研究開発している技術やサービスをより多くの県民の皆様に届けることが必要です。
そして、そのために重要なのが、製品化に向けて多くの実証を行うことや、企業間のネットワークの強化につながる他の拠点との連携です。
そこで県では、湘南アイパーク等との5者連携を活用し、この地域でのヘルスケアイノベーションを推進するための実証事業を展開していきます。
例えば、今年度は、自動運転バスに乗車した人が、その場でバイタルデータを測定し、そのデータを見ながら、湘南鎌倉総合病院の医師がオンライン診療を行う実証試験を支援しました。
また、川崎市殿町等の拠点との連携を深めるため、両地域で活動するベンチャー企業の研究開発などの支援を行っていきます。
今後も、関係者間の連携をより一層強化するとともに、「セレクト神奈川NEXT」等も活用して企業誘致を図りながら、村岡・深沢地区でのヘルスケア産業の創出・育成に向けて、しっかりと取り組んでまいります。