公明党神奈川県議団

　バーチャル観光には、人工的に作り出された仮想空間を体験することができるＶＲ技術のほか、現実の世界に対して情報を追加したり、補完したりできるＡＲ技術を活用するものがある。
　地域の観光の魅力を伝える情報発信やプロモーションといえば、パンフレットの作成や写真、動画の活用が中心だが、さらに、バーチャル技術を観光ニーズに合わせて活用することで、新たな観光需要の創出が期待できると考える。

　そこで、ＶＲ技術やＡＲ技術などのバーチャル技術を活用した観光プロモーションにより、誘客を促進していくべきと考えるが、所見を伺う。

　本県の観光振興を図る上で、客観的なデータを根拠とした施策展開は重要です。
　観光振興を推進するうえで、現実世界にないものを表現したり、体験したりできるバーチャル技術を活用していくことは重要です。
　これまで、県は、コロナ禍において、ウェブサイトを活用した観光の魅力発信を強化してきました。
　具体的には、動画などにより本県の観光を気軽に体験できる「おうちで神奈川観光」を開設したほか、県内を周遊するオンラインツアーを実施しました。
　また、県内の魅力的な観光地を実際に訪れているかのような感覚を楽しめる、臨場感あふれる動画を海外向けに発信してきました。
　さらに、行動制限がなくなる中では、実際の来訪につなげるため、デジタルラリーを実施しました。
　観光需要が回復傾向にある中、県内に観光客を呼び込むためには、これまでの取組に加え、バーチャル技術の活用など、更なる工夫が必要です。
　そこで、県は、今後、バーチャル技術を活用した観光プロモーションについて、先行事例や有識者の知見を参考にしながら、市町村や観光協会等と連携して、検討していきます。
　例えば、観光スポットにおいて、スマートフォンの画面上に、ＣＧで再現した名所旧跡や解説を、映し出せるようにすることで、その場所を深く理解していただくなど、新たな体験を提供する取組が考えられます。
　県は、バーチャル技術に代表される、先進的な技術を取り入れた観光プロモーションに取り組むことで、国内外からのさらなる誘客につなげ、観光振興を図ってまいります。