公明党神奈川県議団
介護ロボットの普及促進について
佐々木 正行議員(相模原市中央区)
佐々木議員質問
急速な高齢化に伴い、介護現場における人材不足が深刻化すると言われる中、解決策の一つとして、介護現場へのロボットの導入が有効と考えられるが、導入が進んでいないのが実情である。
介護現場へのロボットの導入を進めるためには、従来の補助金などのロボットの導入支援だけでなく、本県が有する「さがみロボット産業特区」を活用し、介護現場のニーズにあわせ、介護職員が使いやすいロボットの開発を進めていかなくてはならないと考える。
そこで、超高齢社会を迎えるにあたり、介護現場の負担を軽減し、質の高い介護を実践していくため、介護現場へのロボットの導入にどのように取り組んでいくのか、所見を伺う。
知事答弁
介護現場におけるロボットやICTの普及は、職員の業務負担を軽減させることに加え、利用者への直接的なケアに、職員が集中することができるため、質の高い介護の実践とともに、人材不足の改善にも有効と考えています。
県は、令和元年度に国のパイロット事業として、介護現場へのロボット等の利用に関する実証実験を行い、得られた成果などを、セミナーで事業所へ伝えてきました。
また、介護事業所がロボット等を導入する際の経費を補助し、昨年度までに、約7千台のロボットが導入されました。
しかし、現場ニーズに合った介護ロボットが少ないことや、価格が高いなどの理由で、まだ十分に活用が進んでいないのが現状です。
そこで、今後、すべての介護事業所に対し、ロボットに対する具体的なニーズや導入する上での課題などを調査します。
その上で、今年7月に設置した「ロボット実装促進センター」において、調査結果を分析し、ロボット企業に対し現場ニーズに沿った開発を促すとともに、介護現場に対しては、円滑な導入に向けたサポートを行います。
また、県が介護ロボットを施設に貸し出して利用してもらったり、展示会の場で来場者に体験機会を提供するなどして、ロボットの効果や課題について実証を行い、改善や導入につなげていくことも検討していきます。
こうした取組により、介護現場へのロボットの導入を進め、質の高い介護の実践と人材不足の改善を図ってまいります。
要望
超高齢社会において、介護はもはや他人事ではなく、誰もが通る道であり、介護の負担を軽減してくれる介護ロボットの活用は今後、ますます必要不可欠なものになると考えている。その普及について、県民や事業者が介護に希望をもてるように、取組を推進していただくよう要望します。