公明党神奈川県議団

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がん患者のアピアランスケアについて

西村 くにこ議員(川崎市川崎区)

西村議員質問

 がん治療の影響による外見の変化に対する患者の悩み等を軽減するアピアランスケアの必要性が高まっているが、県内で医療用ウィッグ購入費の助成事業を実施しているのは5市町にすぎず、助成制度を普及させるため、県が市町村に対する支援を行うべきである。
 また、県立がんセンターでのアピアランスケアの充実に向けて、県内全体で相談支援や情報提供の体制を強化していく必要もある。
 さらに、令和5年3月に改定された国の第4期がん対策推進基本計画において「アピアランスケア」が独立した項目として記載されたことから、県として、さらなる取組の強化が必要である。

 そこで、がん患者のアピアランスケアのさらなる充実に向けて、今後どのように取り組んでいこうと考えているのか、所見を伺う。


知事答弁

 次に、がん患者のアピアランスケアについてお尋ねがありました。
 がん治療による外見の変化に悩む方に対して、医学的・心理的な面から様々な支援を行うアピアランスケアは、患者に自分らしく生活を送っていただくために、大変重要です。
 県では全国に先駆けて、平成28年から、県立がんセンターに「アピアランスサポートセンター」を設置しているほか、県内32のがん診療連携拠点病院等で相談に対応しています。
 今後は、こうした拠点での支援内容の充実を図るとともに、より多くの医療機関にアピアランスケアを御理解いただき、患者を相談窓口等につないでいただくことが必要であると考えています。
 そこで県では、現在改定を行っている「神奈川県がん対策推進計画」において、アピアランスケアを独立した項目として位置付け、取組の強化を図ります。
 具体的には、県内の幅広い医療機関で、患者の支援に取り組めるよう、医療従事者を対象とした研修を実施していきます。
 この研修は、メイクなどの具体的な知識や技術に加え、心理的な悩みにも寄り添った対応の習得も目指すものであり、多くの方が参加いただけるよう、関係団体とも連携し、広く呼びかけを行っていきます。
 また、ウィッグを必要とされる方への支援については、無償でウィッグを貸与する「夏目雅子ひまわり基金」の取組を、県のホームページ等で案内しています。
 ウィッグの購入費用の助成については、これが全国一律の制度として早期に実施されるよう、引き続き国に要望していきます。
 こうした取組を通じて、がんの治療を受ける方がより自分らしく日常生活を送れるよう、アピアランスケアの充実に取り組んでまいります。

要望

 医療用ウィッグを希望されていたがん患者の方に、私も無償で対応してくれる団体がありますよとお伝えをしていますが、先日、自分の前に使用されていた人がその後どうなられたか気になる、というお話をいただきました。
 がんは身近な病気であると同時に、国民の3人に1人の命を奪う病気でもあります。がんと戦う患者の方々の心情をお汲みいただき寄り添っていただいて、改めて、医療用ウィッグの購入費補助について、当事者目線での検討を強く求めます。