公明党神奈川県議団

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新たな総合計画とウェルビーイングについて

おだ 幸子議員(藤沢市)

おだ議員質問

 コロナ禍が心身の健康や幸せのあり方を問い直す機会となったこともあり、「ウェルビーイング」に注目が集まり、満足度、幸福度といった心の豊さ、「質」の向上が重視されるようになってきた。
 例えば、政府のいわゆる「骨太方針」には、各種基本計画等におけるKPIへのウェルビーイング指標の導入や、地方自治体におけるウェルビーイング指標の活用促進などが盛り込まれている。
 県は毎年、県民ニーズ調査を実施し、分野ごとにくらしの満足度を把握しているが、県が策定を進めている新たな総合計画においても県民の満足度に着目し、ウェルビーイングの考え方を積極的に取り入れることが重要である。

 そこで、県民のさらなる満足度向上に向けて、県としてウェルビーイングに関連する指標をどのように取り入れ、政策決定や効果検証に活かしていくのか、所見を伺う。


知事答弁

 経済が成熟し、超高齢社会を迎える中、経済的な豊かさだけではなく、県民の満足度、いわゆるウェルビーイングを高めることは重要であると認識しています。これまで総合計画では、基本理念にいのち輝くマグネット神奈川の実現を掲げ、県民の満足度に着目し、県民の皆様一人ひとりのいのちを輝かせることを目指し、取り組んできました。具体的には、県民ニーズ調査等を活用し、子育て環境など、分野ごとの満足度を実施計画の数値目標に既に取り入れてきましたが、これはまさに、国が地方自治体に促しているウェルビーイング指標の活用を先取りしていたとも言えます。
 本県は、ウェルビーイング実感が高い人の割合が全国1位という民間調査結果もありますが、成熟社会を迎え、心の豊かさ、質が重視される中、ウェルビーイング指標を活用し、政策評価や政策運営の改善につなげていくことが、これまで以上に求められています。そこで、新たな総合計画では、コロナ禍により社会的孤立などの課題が顕在化したことを踏まえ、夢や希望を持つことができる社会に関する満足度を新たに目標に追加するなど、社会環境の変化も踏まえながら、ウェルビーイング指標を積極的に取り入れていきます。さらに、計画の進行管理にあたっては、毎年度実施する政策評価において、事業の実施状況と合わせて、数値目標に掲げた県民の満足度の達成状況を把握・検証し、次年度の政策改善につなげていきます。
 このように、新たな総合計画では、県民目線に立って、満足度の更なる向上に取り組み、いのち輝くマグネット神奈川の実現を目指してまいります。

要望

 今、私たちを取り巻く飢餓や貧困、紛争や環境の問題は、地球規模で考え、解決することが求められています。ウェルビーイングも、自分たちだけの量の豊かさを求めるのではなく、多様な価値観を認め、それぞれにとってより良い社会を実現するための新しい指標として活用されていくことが重要だと考えます。私は、その先頭に神奈川県が立って、質も豊かさも兼ね備えた県民満足度の向上を追求していただくことを要望します。